Xperia 5 Vは「待った甲斐がある」傑作?スペックや方向転換の是非を解説

ソニーのスマホシリーズ「Xperia」の最新機種・Xperia 5 V。前モデル・Xperia 5 IVが賛否両論あっただけに、次の機種が発売されるまで「待つべき」との声もありましたが、発売されたいま、実際の印象はどうなのでしょうか。

この記事では、Xperia 5 Vのスペックと前モデルとの比較をご紹介します。

Xperia 5 VはXperia 5 IVと何が違う?どう方向転換した?

まずはXperia 5 Vと前モデルであるXperia 5 IVを比較しました。

  Xperia 5 V Xperia 5 IV
サイズ(幅×高さ×厚さ) 約68mm×約154mm×約8.6mm 約67mm×約156mm×約8.2mm(最厚部 約9.7mm)
重さ 約182g 約172g
バッテリー容量 5000mAh 5000mAh
CPU SnapdragonR 8 Gen 2 Mobile Platform SnapdragonR 8 Gen 1 Mobile Platform
ディスプレイ 約6.1インチ 約6.1インチ
カメラ(メイン) 16mm(超広角):有効画素数約1200万画素/F値2.2
24mm/48mm(広角)24mm撮影時:有効画素約4800万画素数/F値1.9
(記録画素約1200万画素)
48mm撮影時
有効画素数1200万画素数/F値1.9
16mm(超広角):有効画素数約1220万画素/F値2.2
24mm(広角):有効画素数約1220万画素/F値1.7
60mm(望遠):有効画素数約1220万画素/F値2.4
カメラ(フロント) 有効画素数約1200万画素/F値2.0 有効画素数約1220万画素/F値2.0

サイズの違い

ディスプレイは同じ6.1インチで、大きさもほぼ変わりませんが、Xperia 5 Vの方が若干重くなっています。

とはいえ、その差は10g。持ったときのサイズ感はほぼ同じと言っていいでしょう

Xperia 5 IVはかなり「人を選ぶ」機種

冒頭でも触れた通り、「Xperia 5 IV」は非常に賛否両論ある機種でした。多くのレビューで見受けられたのが、「発熱問題」「バッテリーの消費が早すぎる」「その割に価格が高い」というもの。

CPUはSnapdragonのハイエンドモデルですが、動画を数分撮影しただけで触っていられなくなるほど発熱する、アプリが落ちるという報告も多く見受けられました。そのため、価格の割に「人を選ぶ機種」と言われるように。

なお、CPUについて詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。

Xperia 5 Vは「若者寄り」「カジュアル路線」に転換

一方、Xperia 5 Vをカラー展開やビジュアル動画から分析すると、非常に若者に向けたモデルだということが分かります。

ハイエンドモデルであることは確かですが、たとえば写真撮影後に手軽にフィルターをつけ、そのままSNSに投稿できる機能が新しく搭載されるなど、かなり若者向けとなっています

なお、詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。

Xperia 5 Vのスペック

あらためて、Xperia 5 Vのスペックについてご紹介します。

【カメラ】トリプルからデュアルに変更

Xperia 5 IVは超広角/広角/望遠のトリプルカメラですが、Xperia 5 Vは超広角/広角のデュアルカメラとなっています。

ただし、広角カメラはXperia 5 IVが1,220万画素だったのに対し、Xperia 5 Vは4,800万画素となっています

(画像引用元:ソニー公式サイト

【画素数】大幅向上:4,800万画素 ƒ/1.9(広角)

先述した通り、Xperia 5 Vはカメラの画素数が大幅にアップ。新型イメージセンサー「Exmor T for mobile」を採用し、明るい場所でも暗い場所でも非常にきれいな写真を撮影することが可能です。

なお、Xperia 5 Vのカメラアプリは「Photography Pro」という、デジタル一眼のような写真を撮影できるという特徴もあります。簡単な使い方は以下の通り。

【1】Photography Proアプリを起動し、左側のメニューから撮影モードを選択します。【2】モードは「BASIC」「AUTO」「プログラムオート(P)」「シャッタースピード優先(S)」「マニュアル(M)」「メモリーリコール(MR)」のから選択可能です

(画像はXperia公式サイトより引用)

【3】左側のメニューより「Lens」をタップします【4】被写体に合わせて利用したいレンズを選択します

(画像はXperia公式サイトより引用)

【5】音量ボタンを押すか、画面をピンチイン/ピンチアウトでズームの調整が可能。【6】ズームメニューが表示されます

(画像はXperia公式サイトより引用)

【チップ】Snapdragon 8 Gen 2採用

Xperia 5 VにはSnapdragon 8 Gen 2が採用されています。Xperia 5 IVに搭載されているSnapdragon 8 Gen 1との比較は以下の通り。

世代 1 2
アーキテクチャ Cortex-X2 / -A710 / -A510 Cortex-X3 / -A715 / -A510
セグメント Mobile Mobile
コア 8 8
Threads 8 8
コアアーキテクチャ hybrid (Prime / big.LITTLE) hybrid (Prime / big.LITTLE)
ハイパースレッディング × ×
オーバークロック × ×
A-コア 3.00 GHz
1x Kryo Prime
3.20 GHz
1x Cortex-X3
B-コア 2.50 GHz
3x Kryo Gold
2.80 GHz
4x Cortex-A715/A710
C-コア 2.80 GHz
4x Cortex-A715/A710
2.00 GHz
3x Cortex-A510

Snapdragon 8 Gen 2は、Gen 1と比較して処理性能が25%向上。大幅に性能がよくなっており、チップ性能の面からも、Xperia 5 Vは5 IVよりおすすめです。

なお、Snapdragon 8 Gen 2については以下の記事で詳しく解説しています。

【発熱】熱拡散シートによってかなり抑えられている

Xperia 5 IVは発熱が非常に問題視されていたことに触れましたが、Xperia 5 Vでは熱拡散シートが本体の前面と背面に使われており、その体積はXperia 5 IVの40%増。これにより、高温化がかなり防がれています。

【バッテリー】かなりのバッテリー持ちが期待される

Xperia 5 Vは5000mAhの大容量バッテリー。普通の使い方をしていれば、1日中使っても充電がなくなることはほぼないでしょう

【その他】スピーカー性能が上昇

Xperia 5 Vはソニーのスマホのため、音質にはこだわりがあります。端末にはふたつのスピーカーがついていて、クリアなサウンドが聴けるほか、ワイヤレスであってもハイレゾの音質で音楽を楽しむことができます

【その他】「Video Creator」に対応

Xperia 5 Vは動画編集アプリ「Video Creator」を搭載。撮影した写真をすぐに加工・編集できるため、ちょっとしたVlogならばスマホで完結させることが可能です

Xperia 5 Vの価格

2024年3月現在のXperia 5 Vの価格をご紹介します。

ショップ 価格(税込)
ソニーストア(256GB) 139,700円
au(128GB) 143,000円
docomo(128GB) 151,690円
楽天モバイル(128GB) 152,400円

なお、SoftBankでは取り扱いがありません。

Xperia 5 Vのカラー

Xperia 5 Vはプラチナシルバー、ブラック、ブルーの3色カラー展開をしています。

まとめ:Xperia 5 Vは「待った甲斐がある」傑作?

Xperia 5 Vは前世代のXperia 5 IVの悪評を見て「待つべき」と思っていた方にとっては確実に「待った甲斐がある機種」と言えるでしょう。

一方、価格が10万円を超えているということもあり、「Xperia 5 Vでなければいけないか?」というと微妙なところ。Xperia 5 IVよりは性能が良くなったものの、iPhoneや同じAndroidスマホかつ同価格帯のGoogle Pixel 8 Proと比べると「明らかに特出した機能」とまで言える項目はあまりないのも事実です。

一方、音楽にこだわりのある人、ソニーファンの人にはおすすめの機種と言えるでしょう。

※サムネイル画像は(Image:​「ソニー」公式サイトより引用)

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