Nintendo Switchのバッテリーでスマホをリバースチャージ(逆充電)する方法

人気の携帯ゲーム機「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」には4,310mAhのバッテリーが搭載されていますが、実はNintendo SwitchとスマホをUSBケーブルで接続すると、リバースチャージ(逆充電)機能によってスマホを充電することができるのをご存じでしょうか? そこで今回は、本当にNintendo Switchでスマホを充電できるのか、実際に検証してみます。

Nintendo Switchがあれば緊急時にスマホを充電できる!

最新のiPhone 15シリーズの充電端子は、Apple独自の「Lightning」から汎用性の高い「USB-C(Type-C)」に変更されましたが、それによって「リバースチャージ(逆充電)」機能が使えるようになっています。

リバースチャージとは、その名の通りiPhone 15のバッテリーで、ほかのスマホやデジタル機器などを充電することができる機能。

リバースチャージ(逆充電)

こちらは実際にiPhone 15 ProからiPhone 13にリバースチャージをしているところです。iPhone 15 Proのバッテリーでほかのスマホを充電できるのって、なんだか不思議な感じがしますね(筆者撮影)

実は、このリバースチャージが人気の携帯ゲーム「Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)」でも利用できることをご存じでしょうか?

その方法は簡単で、Nintendo SwitchとスマホをUSBケーブルで接続するだけでOKです。

ただし、USBケーブルはNintendo Switch側がUSB Type-Cなので、スマホ側に接続する端子に合うものが必要になります。

たとえば、iPhone 14以前の機種では片側がLightning端子になっているUSB-Cケーブルが必須になりますので、事前に用意しておきましょう。

片側がLightningともう片側がUSB-Cケーブル

iPhone 14以前の機種では片側がLightning、もう片側がUSB-Cになっているケーブルが必要になります(筆者撮影)

実際にNintendo Switchを使ってスマホを充電してみよう!

それでは、実際にNintendo SwitchをUSBケーブルで接続して、モバイルバッテリーとして使用してみましょう。

今回はシャープ「AQUOS R6」を使って実験しますが、実際にどのくらいの速度で充電できるのでしょうか?

その前に、まずAQUOS R6をAC充電器を使って、コンセントから普通に充電したときのデータを計測してみます。

その結果は、8.876V/1.855A=16.454wというものでした。15W以上出ているので、しっかり急速充電されているのが分かります。

実際にNintendo Switchを使ってスマホを充電してみよう!1

PD20WのAC充電器を使用してコンセントから充電した場合は、8.876V/1.855A=16.454wでしっかり急速充電されました(筆者撮影)

続いてNintendo SwitchとAQUOS R6をUSBケーブルで充電してみましょう。その結果は4.786V/0.846A=4.048wというものでした。

先ほどのコンセントからの充電と比べると1/3以下の速度しか出ていませんので、通常より遅いことが分かります。

実際にNintendo Switchを使ってスマホを充電してみよう!2

今回はシャープ「AQUOS R6」をNintendo Switchでリバースチャージ(逆充電)してみます。USBケーブルで接続するだけで、すぐに充電されます(筆者撮影)

実際にNintendo Switchを使ってスマホを充電してみよう!3

Nintendo SwitchでAQUOS R6を充電した場合は4.786V/0.876A=4.048wで充電されました。これは相当遅い感じです(筆者撮影)

ちなみに、iPhone 14 Pro Maxを充電した場合は4.9V/0.49A=2.4Wしか出ず、AQUOS R6よりもさらに遅い結果になりました。

このような実験結果から、Nintendo Switchでスマホの充電は可能でしたが、充電速度は遅いことが分かりました。

とはいえ、外出先や大災害での停電などの緊急時でも、とりあえずNintendo Switchのバッテリーでスマホが充電できるのは、助かる場面もあると思います。

Nintendo Switchを使った充電で注意すべき3つのポイントとは?

今回の検証で、Nintendo Switchはモバイルバッテリーとしてスマホを充電できることが分かりましたが、注意すべきポイントが3つあります。

まず、Nintendo Switchがスリープモードに入ってしまうと、スマホへの充電が途中で切れてしまうことです。

通常、Nintendo Switchは操作せずに10分放置するとスリープモードに入りますので、モバイルバッテリーとして使用する場合には、必ず設定の「スリープ」から「自動スリープ」を“しない”にしておきましょう。

Nintendo Switchを使った充電で注意すべき3つのポイントとは?1

Nintendo Switchの設定で「スリープ」にカーソルを合わせ、「本体画面であそぶときの自動スリープ」を「しない」に合わせれば、充電が途中で切れることはありません

次に注意したいのは、Nintendo Switchで表示する画面によっては、リバースチャージではなく、Nintendo Switch側が充電されてしまうことです。

たとえば、起動してすぐに充電を開始すると、10秒程度で一瞬Nintendo Switchの画面が暗転し、充電方向が逆になってしまうのです。

この場合は、スマホからNintendo Switchのバッテリーが充電されることになります。

したがって、Nintendo Switchでスマホを充電する場合は、Nintendo Switchの画面を必ず「ホーム画面」に設定しておきましょう。

Nintendo Switchを使った充電で注意すべき3つのポイントとは?2

Nintendo Switchの「ホーム画面」は、このアプリ(ゲーム)が並んでいる画面のことです。この画面にしてからスマホを充電しないと、逆にNintendo Switch側が充電されてしまいます

3つめは、Nintendo Switchのバッテリー残量が0になったら、すぐにUSBケーブルを外すことです。

実は、Nintendo Switchのバッテリー残量が0になったときにUSBケーブルをスマホと接続していると、充電方向の逆転が始まって、Nintendo Switch側が充電されてしまうのです。

たとえば、就寝前にNintendo Switchでスマホを充電したりしないで、充電状況を確認できる状況で行ったほうがいいでしょう。

Nintendo Switchを使った充電で注意すべき3つのポイントとは?3

スマホを充電中にNintendo Switchのバッテリー残量がなくなった場合、今度はスマホからNintendo Switchに充電するようになりますので注意してください

まとめ

いかがでしょうか? 今回はNintendo Switchを使ってスマホを充電する方法を紹介しました。

充電速度が相当遅いのですが、とりあえずスマホを充電できるので、イザというときのために覚えておけば助かるときもあるでしょう。

もちろん、充電時に注意すべき3つのポイントもしっかり覚えておいてください。

尾崎貴也
編集・ライター。ゲーム関連の雑誌・書籍編集を経て、スマホやオーディオなどの趣味系ジャンルが得意。最近ではVTuber関連の記事の執筆を中心に活動。YouTubeを毎日見て、新人VTuberをチェックするのが最近の趣味。

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