ChatGPTが使えない?動作しないときのよくある原因・エラーと対処法

生成AIの1つ「ChatGPT」。自然言語による会話形式でAIを利用でき、たとえばプレゼン資料の作成、翻訳、文章の要約、プログラミングなど、さまざまな用途で使う人が増えています。

2023年9月現在、ChatGPTは有料会員が最新言語モデルのGPT-4を利用可能。無料会員はGPT-3.5のみ利用できます

しかし、ChatGPTを使っているときに、回答が返ってこなかったり、エラーメッセージが表示されたりすることも。この記事では、ChatGPTが使えないときの原因と対処法について紹介します。

ChatGPTが使えないときの原因と対処法

まず、ChatGPTが使えないときの原因と対処法を一覧にしました。

原因 対処法
利用制限を超えている 時間を置く
入力文が長すぎる 文字数を減らす
サーバーが混みあっている 時間を置く/ページを更新する/新しいチャットを立ち上げる
ブラウザの翻訳機能がオンになっている ブラウザの翻訳機能はオフにする
ネット接続が不安定 ネット・Wi-Fiの接続状態を確認する、プロバイダ側の通信障害等を確認する
デバイスの不具合 デバイスの再起動、キャッシュの削除

利用制限を超えている

ChatGPTは無料版、有料版ともに利用制限があります。

たとえば2023年9月現在、無料版の場合、筆者が検証した限りでは「25個以上質問」した上で26個目以降のチャットを新規作成して質問すると回答が途中で生成されないエラーが確認されています。これは「利用制限」の影響だと考えられます。

一方、有料版は2023年9月現在、3時間ごとに50件までのメッセージしか送れないという制限があります。いずれにしても総じて「時間を置く」のが対策となります。

入力文が長すぎる

入力文が長すぎる場合も、無料版・有料版ともにエラーが出てしまいます。

有料版で8,500文字以上の入力文を送信した際に出てしまったエラー。その後、入力文を5,000文字程度に減らしたところ、うまく動いてくれました。(2023年9月現在)

サーバーが混みあっている

ChatGPTのサーバーが混みあっているときは、回答が遅くなったり、返ってこなかったりすることがあります。

これは「Something went wrong.」と表示されるエラー。ChatGPTの利用者が多い時間帯に発生しやすいと言われています

このエラーが発生した場合は、ページを更新するか、新しいチャットを立ち上げるか、時間をあけてから利用するようにしましょう。

なお、詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。

ブラウザの翻訳機能がオンになっている

ブラウザの翻訳機能がオンになったままだと、ChatGPTはうまく作動せず、おかしな出力文を生成してしまう場合があります。

ブラウザの翻訳機能はオフにして使いましょう。なお、これまでChatGPTの設定画面は英語のみでしたが、2023年9月から日本語を含む10言語への対応を開始。そのため、基本的にはブラウザの翻訳機能をオンにする必要なく使えるようになりました

ネット接続が不安定

ネット接続が不安定な場合、回答がうまく生成できない場合があります。ネットにきちんと接続できているか、Wi-Fiの調子が悪くないか、プロバイダ側で通信障害が発生していないか確認してみましょう。

デバイスの不具合

ChatGPTはブラウザ、アプリから利用できますが、デバイス自体に不具合があると、回答が正しく表示されなかったり、操作ができなかったりすることがあります。この場合は、デバイスの再起動やキャッシュの削除などを試してみましょう。

ChatGPTで発生するその他のエラーの例

ChatGPTでその他に発生するエラーには、たとえば以下のようなものがあります。

エラー 原因 対処法
エラーメッセージ「An error occurred」 ChatGPTのサーバー負荷が高く、AIが回答を生成できない 利用者が少ないと思われる時間帯、たとえば午前中や深夜に利用
回答が英語になってしまう 質問文に英語が混ざっている 「日本語で出力してください」と質問し直す

なお、詳しくは以下の記事で解説しているので参考にしてください。

【参考】より良い回答を得るための質問の工夫

「ChatGPTが使えない」と感じる際には、もしかしたら単に「ChatGPTが質問文にうまく対応できていない」だけかもしれません。より良い回答を得るための質問のコツをご紹介します。

質問の意図を明確にする

ChatGPTは、質問の意図を推測して回答を生成します。しかし、質問の意図が明確でないときは、回答も明確でなくなります。そのため、以下のポイントを抑えることが重要です。

・質問の目的や背景を説明する
・質問の範囲や条件を指定する

なお、ChatGPTの機能「Custom Instructions(カスタム指示)」を使えば、質問の意図をより分かりやすく明確にできます。

「Custom Instructions」は「What would you like ChatGPT to know about you to provide better responses?(ChatGPTにあなたについて何を知らせれば、より良い応答を提供できると思いますか?)」が目的・背景、「How would you like ChatGPT to respond?(ChatGPTにどのように応答してほしいですか?)」が条件に当たるといえます

たとえば「What would you like ChatGPT to know about you to provide better responses?」に「私は中小企業の役員です」、「How would you like ChatGPT to respond?」に「村上春樹になりきってください」とそれぞれ指示した上で、「会社の10周年記念パーティーの案内状」をChatGPTに書いてもらった結果がこちら

一度に求める情報の量を調整する

ChatGPTは、一度に求める情報の量を調整することで、より良い回答を得ることができる可能性があります。

ChatGPTは気になることをまとめて質問しても、このようにすべてに回答してくれますが、すべて当たり障りのない答えであることは否めません

しかし、聞きたい質問を限定し、状況を付け加えることで、回答の精度はより上がります

まとめ

ChatGPTの使用時にエラーとなる場合「利用回数を超えている」「翻訳機能がオンになっている」などの理由が考えられます。これらが原因ではない場合、サーバーが混みあっているなどの理由が考えられ、ページを更新するか、新しいチャットを立ち上げるか、時間をあけてから利用するようにしましょう。

「Custom Instructions」を設定したり、質問の意図を明確にすることで、より精度の高い回答を生成することが可能ですので、工夫をして利用してみましょう。

※サムネイル画像(Image:Jess Rodriguez / Shutterstock.com

オトナライフ編集部
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