4Gスマホ利用者、約65%が5G利用は「未定」【MM総研調べ】

現在の移動通信システムは、これまで主流となっていた「4G」からより高速な「5G」へ移行が進んでいる。しかし、ユーザー自身は5Gに対してそれほど積極的ではないのかもしれない。ICT市場調査コンサルティングのMM総研が行った携帯電話利用者に対してのアンケート調査で「5Gスマートフォン利用者の導入実態・利用意向」が明らかになった。

5Gの認知度「9割超え」もユーザーは約2割

従来の4G(LTE)と5Gでは、5Gのほうが利用する周波数の帯域幅が広いため、より高速で大容量を実現できる(画像はドコモ公式サイトより転載)

まず、スマートフォン利用者に5Gの認知度を聞いたところ、「認知している」と答えた利用者は「94.2%」だった。しかし「5Gを今までの違いを含めて知っていた」と答えたユーザーは「27.1%」にとどまったという。5Gという名称こそ知っているものの、どのように便利なのか、といったメリットは知らないという人が大多数であることがわかる。

さらに、スマホ利用者に占める5Gスマホ利用者は「21.8%」で、およそ5人に1人という計算になった。そのような5Gスマホ利用者にいたっても、端末購入の際に「端末が5Gに対応している」ことを重視していたのは約2割。選択の基準としては「端末価格」「デザイン」「ブランド」が上回っていた。

真の5G”も、いよいよ提供がはじまる

積極的な5G利用というよりは、買い替えなどのタイミングで5G機種に移行するユーザーが多そう(「MM総研」調べ)

こだわりを持つ一部のユーザーにとっては注目の5Gだが、4Gスマホ利用者に今後の利用意向について聞くと最も多かったのは「5G通信サービスの利用は考えていない」で「46.8%」だった。半分近くがとくに利用を考えておらず、検討しているユーザーでも「1年以内を予定」が「15.8%」、「2年以内」が「11.0%」、「3年以内」が「8.4%」、さらに「4年以上先」が「18.1%」となっている。現状で満足しており、わざわざコストをかけるメリットが見つからないという人が多いようだ。

こだわり派にとっても、5Gが満足できるものであるかは不透明だ。なぜなら、現在普及している5Gは“なんちゃって5G”とも呼ばれており、4G設備を転用して整備されたものであるからだ。もちろん4Gよりは格段に速いが、5Gの真価を発揮する「5G SA(Stand Alone)」は、新たな設備を全国に設置している段階である。

しかし、5G SAに関しては8月24日からドコモが月額550円(税込)のオプションサービスとして提供を開始した。当面はキャンペーンとして無料で提供予定だ。今のところ使える場所は札幌駅、仙台駅、東京駅、名古屋駅、金沢駅、大阪駅、広島駅、高松駅、博多駅などときわめて限定的で、使える機種も限られるが、いよいよ普及に向けての第一歩が踏み出された印象もある。

通信速度は速いに越したことはなく、5Gの超高速データ通信はとても魅力的。1日でも早く“真の5G”である5G SAがいまの4Gのように身近で使えるようになることを願うばかりだ。

出典元:4Gスマートフォン利用者の約65%が5G利用開始時期未定【MM総研

オトナライフ編集部
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