キャッシュレス決済未対応クリニックに「不便」50代約7割が回答【SB C&S調べ】

近年のキャッシュレス決済の普及により、若年層だけでなく世代が上の人でもクレジットカードやQRコード決済を活用するようになった。しかし、まだキャッシュレス決済が導入されていない店舗やサービスも少なくなく、中年や高齢者の利用が多いクリニックもその一つだ。キャッシュレス決済ができないクリニックについて、利用者はどのように思っているのだろうか。

直近に通ったクリニックで、キャッシュレス決済に対応していたのは半数にも満たず

キャッシュレス決済に対応しているクリニックは、5割にも満たないことが明らかに(「SB C&S株式会社」調べ)

SB C&S株式会社が実施した、50代以上の441名を対象としたクリニックでの決済方法に関する調査によると、直近に受信したクリニックがクレジットカードに対応している割合は47.8%、PayPayなどのQRコード決済は10.4%、電子マネーは5.4%と、キャッシュレス決済に対応しているクリニックは5割にも満たないことが明らかに。QRコード決済については1割と、対応しているクリニックを探すのが難しいほどだ。

ユーザーの約7割が「不便」だと感じている(「SB C&S株式会社」調べ)

世代を問わず広く普及しているキャッシュレス決済が多くのクリニックで活用できないことについて、ユーザーの約7割が「不便」だと感じているようだ。

キャッシュレス決済に慣れていると、現金払いでは手間や時間がかかるように感じてしまう(「SB C&S株式会社」調べ)

では、キャッシュレス決済ができないことで、何が不便だと感じるかを尋ねると、最も多かったのが「事前の現金の用意」であった。ついで「財布から現金を探す手間」という回答も多く、ほとんどの人が現金での決済を億劫に感じているようだ。また、現金の手渡しによる感染症のリスクや受付が混雑してしまうことを懸念する声も挙がった。

消費者からすれば、これらのリスクを避けて簡単に決済できるキャッシュレス決済を導入してほしいという意見が多いのは当然だといえる。

約9割が「より多くのクリニックでキャッシュレス決済が可能になってほしい」と回答

約2割が事前にキャッシュレス決済対応かどうか調べるほど、決済方法は重要なポイントになっている(「SB C&S株式会社」調べ)

前述したように、クリニックがキャッシュレス決済に対応していないことは消費者にとってデメリットでしかなく、一部の消費者の行動にも影響を及ぼしている。クリニックにおけるキャッシュレス決済の非対応に対して行動変化が起きたかを聞いたアンケートでは、18.8%が「キャッシュレス対応しているか事前に調べるようになった」と回答。また「キャッシュレス決済対応クリニックに優先して行くことがある」という人も。キャッシュレス決済に対応しているか否かは、クリニックの利用率にも影響を与えているようだ。

「より多くのクリニックでキャッシュレス決済が可能になってほしい」と回答した人は計9割にも上る(「SB C&S株式会社」調べ)

決済方法によって利用するかどうかを決める人がいるほど、クリニックのキャッシュレス決済対応を望む声は多く、調査でも「より多くのクリニックでキャッシュレス決済が可能になってほしい」と回答した人は計9割にも上った。

決済の手軽さは消費者の利用意向に大きく関わっているようだ(「SB C&S株式会社」調べ)

また「今後のクリニック選びでキャッシュレス決済が可能かどうかが選択軸のひとつになると思うか」との質問に、計5割が「非常にそう思う」「ややそう思う」と答えた。やはり、決済の手軽さは消費者の利用意向に大きく関わっているといえる。

今回の調査対象は50代以上であるが、そのほとんどが日頃からキャッシュレス決済を活用しているため、現金払いを不便だと感じるのも無理はないだろう。店舗にとってはキャッシュレス決済の導入にはハードルがあると考えられるが、他のクリニックよりもいち早く導入することができれば、利用者の増加につながるかもしれない。

出典元:【PayCAS POS for クリニック

オトナライフ編集部
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