【検証】個人でアリババ中国輸入!アリババの購入方法と商品品質:腕時計を買ってみた

フリマアプリやECサイトなどで出品されている服や雑貨、格安な腕時計などは、元を辿ると中国から輸入された商品であることが多いです。そのため「フリマアプリで買うよりも、自分で中国国内から買い付けた方がずっと安いのではないか」と思う方も多いのでは。

中国国内から仕入れるときの代表的なプラットフォームは「アリババ」です。アリババが運営するモールは多数ありますが、主要なものは卸販売を行う「アリババ(1688.com)」とBtoCの「アリエクスプレス」。

今回はこの2つのモールの使い方を紹介します。

また記事作成にあたり、今回は実際にアリエクスプレスで機械式腕時計も買って、商品品質を検証してみました。値段としては3万円弱ほどで、機械式腕時計としては割安です。写真を見ていただければ分かる通り、「薄い」時計です。ムーブメントの完成度が価格に対してかなり高いことを意味するのですが、それらの写真は後ほどご紹介します

ちなみに購入したのはこちらの時計。外箱やムーブメントの写真などは後ほどご紹介しますが、筆者個人としてはかなり満足度が高い買い物でした。「アリババも中国輸入もあなどれないな」というのが素直な感想です

アリババとは

アリババは、中国に本社を置く世界最大のEC事業者のひとつです。

アリババは金融、クラウドコンピューティング、人工知能などの分野でも事業展開していますが、やはり強いのは小売業。世界中に消費者がいるといっても過言ではありません

長年ソフトバンクグループの主要な投資先としても知られていた企業で、アリババが14年に米国市場で新規上場したときには、34%のアリババ株を保有し、一時は保有株比率が約60%に達していました。その後、ソフトバンクグループが多くの株を手放しましたが、いまでもソフトバンクは「アリババクラウド」を提供するなど同社とは良好な関係が続いています。

アリババが運営するモールの一覧

アリババが運営しているECモールを一覧でご紹介します。

アリババ(1688.com)

アリババ(以下、1688.com)は実はBtoB向けプラットフォーム。つまり一般消費者ではなく、バイヤー向けになっています。

1688.comは中国国内向けの卸サイト。そのため、個人で購入するのはハードルが高く、代行業者を通じての購入が基本となります

AliExpress(アリエクスプレス)

AliExpress(アリエクスプレス)はBtoC型(一般消費者向け)のECモールです。

AliExpressの特徴はAmazonなどと比べてとにかく安いこと。アリババに比べ送料も安く、「送料無料」の商品も多く存在します

Alibaba.com

Alibaba.comも1688.comと同じくBtoB向けプラットフォーム。1688.comが中国国内向けである一方、Alibaba.comは海外向けになっています。

Alibaba.comで商品を購入する場合、代行業者も存在しますが個人でも購入可能。ただし、国際送料が高くなることもあるので注意が必要です

タオバオ(淘宝網)

タオバオ(淘宝網)はCtoC型ECサイト。日本で言うとメルカリに近い存在です。

タオバオは個人出品も可能ですが、出品する場合には中国の銀行口座が必須。そのため、日本では出品代行業者を使って出品するのが一般的。なお、購入には中国の銀行口座は必要ありません

天猫(テンマオ)

日本ではあまりなじみのない天猫(テンマオ)。BtoC型のECモールで、基本的には中国、香港、台湾の一般消費者向けに販売されており、サイトは中国語もしくは英語表記です。

中国、香港、台湾向けとはいえ、日本からでも購入可能。なお、天猫への出店には厳しい審査があるため、基本的に良品しか取り扱っていないという声もあります

アリババの商品はどれくらい安いの?

今回筆者は「LOBINNI」というメーカーの時計を購入したのですが、中国には様々な「中国ならでは」のブランドがあります。

その中の1つが「Agelocer」という腕時計ブランド。こちらは筆者が購入したものよりも価格帯が高く、その分複雑な機構が搭載されています。たとえばAmazonでは、バリエーションにもよりますが13万円~で販売されています

上の腕時計のアリババ、アリエクスプレスでの販売価格を見てみましょう。

アリババ(1688.com)の場合

アリババ(1688.com)での販売ページはこちら。中国語なので分かりにくいかもしれませんが、5088元(10万2086円ほど)で販売されています。Amazonよりも3万円ほど安く、またBtoBの卸販売のプラットフォームなので「30点購入するので割り引いてほしい」といった価格交渉の余地がまだあるかもしれません

●「アリババ」は→こちら

AliExpress(アリエクスプレス)の場合

アリエクスプレスでの販売ページはこちら。アリエクスプレスはBtoCのサイトのため、アリババに比べると個人でも購入しやすいECです。Amazonよりも1万5000円弱ほど安く、アリエクスプレスでのセールの時期を狙えばさらに安く買えるでしょう

繰り返しですが、アリババはあくまで「卸販売」。そのため基本的にはアリババから中国輸入するよりも、個人利用目的であれば「アリエクスプレス」の利用がおすすめです。

個人で中国輸入したい方に向け、おすすめの2つの方法をご紹介します。

・AliExpress(アリエクスプレス)を利用する
・輸入代行業者を介してアリババ(1688.com)を利用する

AliExpress(アリエクスプレス)を利用する

まずはアリエクスプレスを利用するもの。アリエクスプレスはアリババが直接運営しているBtoC向けのモールであり、日本人でも非常に利用しやすいサイトです。

またアリエクスプレスは頻繁にクーポンの配布やセールを行っており、その時期を狙って購入すれば、卸販売であるアリババ(1688.com)と遜色ない価格帯で商品を購入できます。安さと使い勝手の良さの両面でおすすめです。

輸入代行業者を介してアリババ(1688.com)を利用する

もう1つの方法が輸入代行業者を介してアリババ(1688.com)を利用するものです。アリババ(1688.com)は中国国内向けの卸販売のため、日本国内への発送を受け付けていないケースがあります。また交渉はすべて中国語で行う必要があり、加えてアリババでの主流な支払い方法はAlipayか、国際送金です。

Alipayは2023年7月よりクレジットカードの紐づけが可能となりましたが、やはりあまり国内で馴染みが無い決済手段に対してクレジットカードを紐づけたくない方も多いのでは。すると中国国内の銀行口座が必要となってしまいます。

一方で国際送金は送金に時間がかかるため、商品の発送に非常に長い時間がかかるリスクがあります。そのため卸販売で仕入れをしたい場合は、輸入代行業者を介して購入を行うのがスムーズです。

AliExpress(アリエクスプレス)の登録方法

AliExpress(アリエクスプレス)に登録する方法を写真つきで解説します。

まず、AliExpress(アリエクスプレス)にアクセスします。

【1】右側にある①「登録」をクリックします

【2】スマホアプリから登録を進める場合には、右下の「アカウント」タブを開き、「ログインまたは会員登録」より進めてください

【3】「居住地」「Eメールアドレス」「パスワード」を入力し、②「マイアカウントを作成する」をクリックします

【4】登録したメールアドレス宛てに認証コードが送信されます。届いた4桁のコードを入力し、③「メールを確認」をクリックします。以上でアカウント登録は完了し、TOPページに遷移します

続いて、連絡先の登録を行いましょう。

【1】アカウントにサインインした状態のTOPページ右側の①「アカウント」をクリックします

【2】②「配送先住所」をクリックします。My Shipping Addressのページに「国/地域」「名前」「携帯電話番号」「住所」を入力し、③「確認」をクリックします

【3】完了するとMy Shipping Addressに、上記のように登録されます

AliExpress(アリエクスプレス)で商品を探して購入する手順

AliExpress(アリエクスプレス)で商品を購入する方法を、サイト経由とアプリ経由それぞれ解説します。

AliExpress(アリエクスプレス)のサイト経由の購入方法

公式サイト上から商品を購入する方法は以下の通りです。

【1】①「キーワード検索」または②「カテゴリー」より商品の絞り込みを行います

Amazonなどの他サイトで見つけた商品と似たような商品を探したい場合には、「Aliexpress Search by image」が便利です。

【2】Google Chromeに「Aliexpress Search by image」を追加します

【3】あとは調べたい商品画像の上で右クリックし、「Search goods on Aliexpress by this image」をクリックします

【4】新しいタブでAliexpress内に掲載されている似た商品の一覧が表示されます。商品をクリックすると商品ページに飛ぶことが可能です

商品ページの見方は以下の通りです。

①「日本語/JPY」となっている場合、価格は日本円価格で表示されています。②カラーを選択します。③配送料、配送予定日を確認できます。④数量を選択します。⑤「今すぐ買います」もしくは「カートに追加」で商品の購入手続きを行います。⑥お店によってはクーポンが用意されており、クリックすると取得が可能

クーポンは購入数や購入金額で割引額が異なります。取得するをクリックすることで取得可能です

送料は無料や数百円程度に収まることがほとんどですが、重いものや大きなものを購入すると高くなる可能性がありますので注意しましょう。また、海外発送のため配送日数は長めに掛かることを頭に入れておき、日数に余裕をもって購入するようにしましょう。

AliExpress(アリエクスプレス)のアプリ経由の購入方法

アプリをインストールしたら「アカウント」タブ→「ログインまたは会員登録」よりログインしましょう。

【1】アプリ版の検索方法は、①「キーワード検索」②「画像検索」③「カテゴリー検索」の3通りです。【2】購入したい商品を見つけたら、WEB版と同様にカラーや数量を指定し、④「カートに追加する」もしくは「今すぐ買います」より購入を進めます

アリババ(1688.com)に登録する方法を写真つきで解説します。

まず、アリババ(1688.com)にアクセスします。

アリババ(1688.com)は中国語表記のため、ここではGoogle Chromeのブラウザで英語表記にして進めます。

【1】TOPページの右側にある①「free registration」(無料登録)をクリックします

【2】②「Personal account」(個人アカウント)をクリックし、③利用規約に「同意」をクリックします

【3】以下の情報を入力していきます。④名前、⑤ログインパスワード、⑥ログインパスワードの確認用、⑦プルダウンより「日本」を選択の上、電話番号を入力。⑧「≫」を横にスライドさせます。⑨「規約に同意する」にチェックを入れます。⑩「同意して登録する」をクリックします

【4】携帯のSMS宛てに4桁の認証番号が届くため、入力して⑪「送信」をクリックします。以上でアカウントの登録は完了です

アリババ(1688.com)で商品を探す手順

アリババ(1688.com)で商品を探す方法を、検索方法ごとにご紹介します。

キーワードで検索

キーワード検索を行う場合には、Google翻訳等を使用し中国語に訳した上で、検索ボックスに貼り付けて検索を行いましょう。

【1】翻訳を使用して腕時計を中国語に翻訳しました。翻訳した中国語をコピーします

【2】アリババ(1688.com)を開き、①検索ボックスにコピーした中国語を貼り付けます。②検索をクリックすると商品が表示されます

画像で検索

画像検索を行う場合は、検索したい商品画像をあらかじめ用意しておきましょう。

【1】検索窓の右端にあるカメラのマークをクリックします。フォルダが開くので検索したい商品画像を選択します

【2】すると検索したものと同じ商品や類似した商品が結果に表示されました

「同款」「相似款」で検索

「同款」「相似款」という機能を使うと商品の価格比較や類似商品を探すのに役立ちます(商品によってこの機能が使える場合と使えない場合があります)。

【1】商品にマウスポインターを当てると「我相似款」と表示されるので、クリックします

【2】「相似款」のタブを開くと類似商品を一覧で確認できます

【3】「同款」のタブでは同じ商品の価格を比較できます

【検証】アリババやAliExpressの商品品質は実際どう?腕時計を買ってみた

冒頭で記載した通り、筆者は今回、BtoC向けのアリエクスプレスで「LOBINNI」というメーカーの機械式腕時計を買ってみました。注文から到着まではおよそ10日でした。商品ページはこちら。

●「アリエクスプレス」は→こちら

機械式腕時計で3万円ほどという価格は破格です。もちろんチープカシオなどと比べるとはるかに高いですが、チープカシオはそもそも機械式腕時計ではありません。

たとえば筆者が知っている限りでは、比較的安価かつ高品質な機械式腕時計ブランドにはドイツの「ユンハンス」が挙げられますが、同ブランドの機械式腕時計は目安としては10万円以上します。

そのような「LOBINNI」の機械式腕時計ですが、まずは外観は以下の通り。

サファイア クリスタルが風防に使われており、肉眼で見ると非常に文字盤が綺麗に見えます。文字盤のフォントも可愛いです。安価ですがカジュアルなドレスウォッチとして一定の魅力が感じられます

実際に装着するとこの通りです。ダイヤル直径は40mm。大きすぎず小さすぎないといったサイズ感で「ちょうどいい」です

ベルトの作りはいわゆるフォールディングバックル。ピンバックルではない点も個人的には評価が高いポイントです。一方でベルトの材質そのものは「値段相応」で正直少し安っぽいです。革製とは書かれていましたが、ぺらぺらです。とはいえ時計本体の品質が結構良いので、ベルトだけ交換してしまうのも一つの手

ムーブメントは上の写真のような作り。Hangzhou 5000Aというムーブメントが使われており、中国製のマイクロローター。機械式腕時計の中でも「マイクロローター」は非常に人気があり、それが3万円で手に入る時点で素晴らしいです

なお、自動巻きではなく「手巻き」のため基本的には所有者が毎日手で巻いて使う必要があります。自動巻きであれば着用しているだけでゼンマイが自動で巻かれるので、手巻きなのは「やや面倒」。一方で時計に愛着が湧きやすい感じもします。またゼンマイを巻く動作そのものも地味に楽しいです。

せっかくなので別のアングルからもう一枚。ちなみに時計に耳を近づけると「チチチチチ」とムーブメントの動作音がします。このアナログな動作音の楽しみは、たとえばG-SHOCKやApple Watchには無いものでやはりちょっと楽しいですね

全体的には満足度が高い時計なのですが、ベルト以外にあえて不満を言えば「外箱と内箱の品質」がやや微妙です。その理由は「とにかく埃が付きやすい」こと。写真をアップにしてもらえば分かるかもしれませんが、綺麗に使っているつもりでもすぐに埃が付いてしまいます。箱の素材がごわごわしていたり、内箱に埃が付きやすいスポンジが使われているのが理由です。別のケースに移せば良いだけなので、値段を考えれば大した不満ではないのですが「箱が微妙だなあ」というのは正直な感想でした

アリババの中国輸入についてよくある質問

アリババの中国輸入についてよくある疑問と答えをご紹介します。

結局 アリババ(1688.com)とAliExpress(アリエクスプレス)はどちらがおすすめ?

先述した通り、アリババ(1688.com)は卸販売、AliExpress(アリエクスプレス)は一般消費者向け。そのため、アリエクスプレスの方が格段に購入のハードルが低く、おすすめです。

アリババのモールで利用できるおすすめの支払い方法は?

アリババ(1688.com)ならば輸入代行業者を介しての支払いがおすすめ。アリエクスプレスではクレジットカード決済が可能な他、PayPalに対応しています。

まとめ

アリババ(1688.com)やアリエクスプレスなどで購入する最大のメリットは、価格の安さです。しかし、商品の品質やトラブル時の対応など、海外のサイトということで不安に感じるでしょう。品質に関しては、出品者により様々ですので、初めて購入するときはレビューを参考にすることをお勧めします。また、個人輸入に対応しているアリエクスプレスを利用する方が難易度が低いと言えます。ぜひ実際にお買い物をするときの参考にしてください。

オトナライフ編集部
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