Bluetoothのセキュリティリスク「BlueBorne」には注意! 乗っ取りの可能性も

電車に乗れば、AirPodsのようなワイヤレスイヤホンで音楽を聴く人の姿をたくさん目にする。ワイヤレスイヤホンとスマホを繋ぐのがBluetoothだが、このようなワイヤレス機器を使う際にもセキュリティリスクが存在する。デバイスが乗っ取られたり暗号化されたはずの内容が読み取られたりするらしく、万が一のことを考えるとおそろしいと言わざるを得ない。普段便利に使っている道具でも、セキュリティ対策はしっかりと意識しないといけないようだ。

便利なワイヤレス技術にも脆弱性がある

Bluetoothの名称は「青歯王」と呼ばれたデンマーク王に由来する

 整理が面倒なケーブル類だが、ここ最近はワイヤレスが増えてきて助かっているという人も多いだろう。キーボードやイヤホン、マウスなどパソコンの周辺機器はいうまでもなく、スピーカーや家電などをワイヤレスでスマホとつなげば新しい便利さを体験することができ、見た目にスッキリする以上の快適さがある。
 デバイス同士をワイヤレスで接続する際に使われているのが、BluetoothやWi-Fiだ。Wi-Fiは通信距離が比較的広範囲で使える代わりに消費電力も多いが、Bluetoothは消費電力が少なく狭い範囲の利用に向いており、用途によって使い分けられている。
 しかし、どちらも無線通信である以上「乗っ取り」などのセキュリティリスクがあることも承知しておかなくてはならない。Bluetoothを例に挙げると、2017年に発見された「BlueBorne(ブルーボーン)」と呼ばれる脆弱性の場合、スマホが外部から勝手に操作され、電話をかけたり写真や動画を撮影されてしまう可能性があった。悪質なマルウェアが仕込まれたり、電話帳やブラウザの閲覧履歴などの個人情報を覗き見されることもあり、当事者となればダメージは深刻だ。

もはや生活になくてはならない技術となったBluetooth

 もちろん、対策のしようはある。BlueBorneの脆弱性にはすでに修正プログラムが公開されているので、デバイスのOSを最新のものにアップデートしておくことで被害を防ぐことができる。また、Bluetoothを使わないときは接続をオフにしておくという手段も非常に有効。デバイスに接続できなければ攻撃のしようがないからだ。
 今後も新たな脆弱性が発見されることも十分にありうるので、日常的にBluetoothを利用する人はデバイスのOSを常に最新に保っておくように心がけよう。さらに、プライバシー保護の観点からスマホなどのデバイス名に個人や企業名を特定できる情報が含まれていないかも確認しておこう。

 仕事に使うパソコンには機密情報が詰まっているし、スマホは個人情報の塊だ。日常的に使い慣れるものほどセキュリティ意識は低くなりがちなものなので、対策はしっかりと持って使っていきたい。
 しかし一方で、まだ使い慣れていない人にリスクを必要以上に恐れてほしいわけでもない。新しい技術は仕事の効率や、生活の質をぐっと上げるためにある。私たちの生活を便利にしてくれるガジェットは、使い方を正しく理解してスマートに使いこなしていきたい。

参照元:気をつけておきたいBluetoothのセキュリティリスク【So-net

オトナライフ編集部
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