メルカリ・ラクマ・PayPayフリマ結局どこがいちばんお得? それぞれのメリット&デメリットを解説

いらなくなったものを簡単に売買してお小遣い稼ぎができるフリマアプリ。日本国内ではダウンロード総数8,000万以上を誇る「メルカリ」が一強となっているが、フリマアプリには楽天の「ラクマ」やPayPayの「PayPayフリマ」もある。手数料やサービスの詳細を比較してみると、必ずしもメルカリがお得とはいえない状況なのだ……。そこで今回は、3つのフリマアプリそれぞれのメリットとデメリットを比較して、結局、どのフリマアプリがいちばんお得なのか検証してみる。

販売手数料は「PayPayフリマ」が5%でもっともお得!

スマホから手軽に不用品を売却できる便利なフリマアプリ。アナタもいらなくなった物をフリマアプリに出品して、お小遣い稼ぎをしているのでは? 

フリマアプリは、言うまでもなく国内だけで8,000万ダウンロードを誇る「メルカリ」が圧倒的なシェアを握っている。

最近は高齢者の利用も広がっており、年齢や性別に関係なく幅広いユーザーが利用しているため、どんなものでも売れやすいのが最大の特徴だ。

メルカリを追いかけるのが楽天が運営する「ラクマ」だ。ダウンロード数は3,000万とメルカリには及ばないものの、楽天ポイントで購入できるとあって、楽天ユーザーには人気が高い。しかも、販売手数料はメルカリが10%なのに対し、6.0%(税込6.6%)と安いのが魅力となっている。

そして、最近注目を集めているのがソフトバンク・Yahoo!JAPANグループのスマホアプリ「PayPay」名を冠した「PayPayフリマ」だ。最後発ながら、4,500万ダウンロードの「PayPay」内ミニアプリから手軽に利用できるため、実質的なユーザー数はラクマに負けていない。もちろん、PayPayボーナスも利用可能となっている。

また、PayPayフリマの販売手数料はもっとも安い5%に設定されており、出品したものが初めて売れた場合は無料になるキャンペーンも実施中だ。

PayPayフリマは一部ネットオークションの「ヤフオク!」とも連動しており、男性のユーザーが多くデジタルガジェットに強いのが特徴となっている。

アプリ名 ダウンロード数(国内) 販売手数料
メルカリ 8,000万以上 10%
ラクマ 3,000万以上 6.6%
PaPayフリマ 500万以上 5%(初回のみ0%)

フリマアプリではダントツのシェアを誇る「メルカリ」だが、販売手数料が10%と高額なのは見逃せない。手数料だけで見ればラクマやPayPayフリマのほうがお得

バーコード出品の対応ジャンルにはそれぞれ違いがある

出品方法はどのフリマアプリでも基本は同じ。スマホで商品を撮影し、商品の説明文を書いて価格をつけるという手順になっている。

だが、PayPayフリマはほかと違い動画の掲載も可能となっている。商品をグルッと回転させるような動画であれば、より商品の詳細情報を伝えられるだろう。

また、どのフリマアプリでも、本やゲーム、DVD・ブルーレイなどを出品するときは「バーコード出品」が利用できるのが便利だ。

これは、バーコードを読み取れば商品の情報が反映されるというものだが、アプリによって対応している商品ジャンルが違うので注意したい。自分がよく出品するもので使い分けるという方法もある。

アプリ名 バーコード出品に対応しているジャンル
メルカリ 本、音楽、ゲーム/コスメ、香水、美容/家電、カメラ (スマートフォンは除く)
ラクマ 本、漫画、雑誌、CD、DVD、ブルーレイ、ゲームソフト、ゲーム機本体/コスメ、美容カテゴリ/スマホ、家電、カメラカテゴリ
PaPayフリマ 本、コスメ、家電、カメラ、ゲームソフト、DVD、CD、スマートフォンなど

バーコード出品は便利だが、フリマアプリごとで微妙に対応商品ジャンルが異なっているので、事前に確認しておきたい

商品の売上金(ポイント)の使い方(使い道)にも大きな違いが!

フリマアプリに出品した商品が売れたら、売上金(ポイント)がもらえるが、その使い方もフリマアプリごとで大きく異なっている。

まず、売上金はそのままフリマアプリの買い物で利用できるし、対応するスマホ決済サービスにチャージして、コンビニやレストランなどの支払いに使えるようになっている。

その際、「ラクマ」→「楽天ペイ」や「PayPayフリマ」→「PayPay」の場合は、スマホ決済サービスの利用で最大1.5%のポイント還元がもらえるし、頻繁に実施されているキャンペーンなどで10~100%還元されることもある。

ところが、メルカリの場合は売上金を「メルペイ」にチャージして使用しても、基本的にポイント還元はない。これは大きなデメリットだろう。

また、いずれのフリマアプリも売上金は手数料を支払うことで現金化することもできる。手数料はメルカリが200円なのに対し、PayPayフリマは100円と安いうえに、PayPay銀行宛なら振込手数料は無料になる。また、ラクマも通常は210円の手数料がかかるが、1万円以上なら楽天銀行宛は無料になるのである。

やはり、ECサイトや携帯電話サービス、ネット銀行、証券会社、クレカなどを包括的に利用でき、シナジー効果が期待できる「楽天経済圏」や「ソフトバンク・PayPay経済圏」に比べると、メルカリは総合力で見劣りする。

アプリ名 口座に振り込む際の手数料 フリマアプリ内以外の使い道
メルカリ 200円 メルペイ加盟店やiD加盟店で利用できる
ラクマ 210円
(楽天銀行へ1万円以上振り込む場合は無料)
楽天キャッシュにチャージし、楽天Pay対応店や楽天市場などで利用できる
PaPayフリマ 100円
(PayPay銀行に振り込む場合は無料)
PayPayにチャージし、PayPay対応店などで利用できる

ラクマやPayPayフリマは、売上金を現金化するときの手数料が無料にできるのに対し、メルカリは200円の手数料を支払う必要がある

発送方法や送料はどのフリマアプリもほとんど同じだが……

フリマアプリで商品が売れたあとは、自分で商品の発送を行うことになる。大型の荷物はそれなりに宅配料金がかかるが、重さ1kg以下/厚さ3cmまでの小物なら、どのスマホアプリもヤマト運輸と日本郵便が全国一律料金(170~200円)で配送してくれるサービスが利用できる。

しかも、このサービスは宛名書きが不要の「匿名配送」サービスに対応しているし、追跡サービスにも対応しているので安心だ。

実際に商品が売れたら配送用のQRコードが生成されるので、コンビニや郵便局にある機械で読み取り、発行されたレシートと梱包した商品をレジに持っていけばいいので、初めてでも悩むことはない。

ちなみに、PayPayフリマの「おてがる配送」は170円と最安値。ほかの2社と比べ最大30円の差があるので、小物を大量に出品する人は、多少気にしたほうがいいかもしれない。

アプリ名 サービス名称 宛て名書き 配送料金
メルカリ らくらくメルカリ便
ネコポス
(ヤマト運輸)
不要 175円~
(全国一律)
ゆうゆうメルカリ便
ゆうパケット
(日本郵便)
不要 200円~
(全国一律)
ラクマ かんたんラクマパック
(ヤマト運輸)
不要 200円~
(全国一律)
かんたんラクマパック
(日本郵便)
不要 175円~
(全国一律)
PayPayフリマ おてがる配送
(ヤマト運輸)
不要 170円~
(全国一律)
おてがる配送
(日本郵便)
不要 175円~
(全国一律)
アプリ名 対応サイズ 重さ/厚さ 主な発送場所 追跡
メルカリ A4サイズ 1kg以内/3cm以内 ヤマト営業所/ファミリーマート/セブン-イレブン/宅配便ロッカーPUDO 可能
A4サイズ(3辺合計60cm) 1kg以内/3cm以内 郵便局/郵便ポスト/ローソン 可能
ラクマ A4サイズ 1kg以内/3cm以内 ヤマト営業所/ファミリーマート/セブン-イレブン/宅配便ロッカーPUDO 可能
A4サイズ(3辺合計60cm) 1kg以内/3cm以内 郵便局/郵便ポスト/ローソン/スマリボックス 可能
PayPayフリマ A4サイズ 1kg以内/3cm以内 ヤマト営業所/ファミリーマート/セブン-イレブン/宅配便ロッカーPUDO 可能
A4サイズ(3辺合計60cm) 1kg以内/3cm以内 郵便局/郵便ポスト/ローソン/スマリボックス 可能

重さ1kg以下、厚さ3cm以下の荷物の発送条件にほとんど違いはないが、PayPayフリマだけが最安値の170円なので、たくさんの商品を出品する人なら気になるかも……

フリマアプリの代行サービスにも大きな違いがある

フリマアプリは出品や商品の梱包&発送の手間が面倒くさいという人も多いだろう。そんなときは代行サービスを利用することもできる。

まず、メルカリでは「あとよろメルカリ便」が利用可能。こちらは通常どおり商品を出品したら、メルカリの倉庫にまとめて商品(最大30個)を発送して倉庫で保管。売れた商品をメルカリが発送してくれるというもの。倉庫への送料は無料で、2カ月間まで無料で保管してもらえる。

ラクマの「ラクまるっと」は、売りたい商品をまとめて倉庫に送れば、あとは出品から取引、発送まで全部やってもらえるサービス。もちろん手数料はそれなりに取られるが、商品の処分が目的で、なおかつ忙しい人にはありがたいサービスだろう。

PayPayフリマの「おまかせ配送」は、80cm~450cmまでの商品の梱包&発送を依頼できるサービス。商品を出品するときの発送方法で「おまかせ配送」を選択すると、落札後にヤマトの配送員が商品の梱包と配送をしてくれるのだ。これなら、サイズの大きい家具やテレビなども気軽に出品できるだろう。

(Image:mercari.com)

メルカリの「あとよろメルカリ便」は、自分で商品を出品したあとの作業をお願いできる代行サービス。送料が通常より高くなっているが、自分で梱包や発送作業をしなくていいのは助かる

(Image:fril.jp)

ラクマの「ラクまるっと」は、出品から発送までのすべてを代行してもらえる代行サービス。もちろん、手数料はそれなりに取られてしまう

(Image:paypayfleamarket.yahoo.co.jp)

PayPayフリマの「おまかせ配送」は、ヤマト運輸の配送員に梱包&発送をやってもらえる代行サービス。近距離なら通常の宅急便より割高になるが、全国一律料金なので出品時の商品価格を決めやすいメリットも!

まとめ

いかがだろうか? メルカリはとにかくユーザー数が多いので、出品したらすぐに売れるのが最大の魅力だ。結局、出品しても売れないのでは意味がないので、やはり、手数料が多少高くてもメルカリに人気が集中するのは当たり前のことだろう。

とはいえ、メルカリは販売手数料が10%と非常に高く、売り上げの現金化に手数料がかかる、スマホ決済アプリ「メルペイ」で買い物してもポイント還元がつかない、といったデメリットも目立つ。

もし、ネットでの買い物で楽天市場をメインに使っているなら、ラクマの利用も検討したほうがいいだろうし、普段からスマホアプリPayPayを使いまくっているなら、PayPayフリマは見逃せない。何しろ、PayPayのミニアプリに登録されているので、今やラクマを脅かすほどの勢いで伸びているのだ。

いずれにせよ、メルカリだけがフリマアプリではないので、ほかのアプリも実際に利用してみて、本当に便利でお得なアプリを選択していくことが大切であろう。

●メルカリ(公式)→こちら
●ラクマ(公式)→こちら
●PayPayフリマ(公式)→こちら
●メルカリ「あとよろメルカリ便」(公式)→こちら
●ラクマ「ラクまるっと」(公式)→こちら
●PayPayフリマ「おまかせ配送」(公式)→こちら

文=西口みなみ/編集・ライター

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