「サンライズ出雲」シャワールームの利用方法|筆者が実際に使ってみた!

日本で唯一の定期運行寝台特急「サンライズ出雲」。鉄道ファンならずとも深夜に運行される寝台列車の旅を体験してみたい人は多いでしょう。サンライズ出雲は東京-出雲市間が約12時間もかかる長旅なので、シャワールームが設置されているのはご存じでしょうか? しかし、シャワーカードは枚数限定なので、週末や繁忙期は始発駅で売り切れてしまいます。そこで今回は、実際に筆者がサンライズ出雲のシャワールームを利用してみましたので、利用方法や注意点について解説します。

【目次】

1.サンライズ出雲のシャワーカードは限定販売!
2.サンライズ出雲のシャワーカードを購入する方法
3.サンライズ出雲のシャワールームの設備は?
4.サンライズ出雲のシャワールームを使う方法
5.まとめ|シャワーカード購入は車両が入線する前に並ぶこと!

サンライズ出雲のシャワーカードは限定販売!

出雲市駅に停車中に「サンライズ出雲」(筆者撮影)

東京−出雲市間を結ぶ寝台特急「サンライズ出雲」は毎日運行されており、下りは夜21時50分に東京駅を出発、翌朝9時58分に終点の出雲市駅に到着します。

上りは18時51分に出雲市駅を出発して途中の大阪駅でも乗車可能で、翌朝7時8分に東京駅に到着。いずれも約12時間もかかる長旅になっています。

そのため、サンライズ出雲では10号車にシャワールームが設置されているのです。列車にシャワーがあること自体が大変珍しいので、サンライズ出雲に乗ったらぜひ利用したいものですね。

シャワールームを利用するには、列車内で1枚330円のシャワーカードを専用販売機で購入する必要があります。

ただし、シャワー用の水タンクの関係からシャワーカードは20枚限定となっているため、とくに週末や繁忙期は、サンライズ出雲の始発駅でシャワーカードが売り切れてしまうことが多いのです。

サンライズ出雲は東京−出雲市間を約12時間で結ぶ寝台特急なので、シャワールームが用意されていますが、利用するにはシャワーカードを列車内で購入する必要があります(筆者撮影)

こちらがシャワーカード専用販売機。シャワーカードは1枚330円で販売されており、硬貨のほか1,000円札でも購入できますが、販売枚数は20枚しかありません(筆者撮影)

サンライズ出雲のシャワールームは10号車にあります。ドアを開けると脱衣所があり、その横にシャワーを浴びるスペースがあります(筆者撮影)

ご存じの方も多いと思いますが、東京駅発のサンライズ出雲(8〜14号車)には、東京−高松(琴平)間を結ぶサンライズ瀬戸(1〜7号車)が連結されており、サンライズ瀬戸の3号車にもシャワールームが用意されています。

また、4号車と11号車にはA寝台専用のシャワールームも用意されていますが、A寝台にはアメニティグッズにシャワーカードが付属しており、無料で利用できるのです。

東京発の下りは、1〜7号車がサンライズ瀬戸、8〜14号車がサンライズ出雲になります。上りは逆になりますが、3号車と10号車にシャワールームとシャワーカード販売機が設置されています(図は筆者が独自に作成)

こちらは4号車と11号車にあるA寝台専用のシャワールーム。木目調になっており高級感がありますが、こちらはA寝台専用なので、B寝台やノビノビ座席の人は使用できません(筆者撮影)

サンライズ出雲のシャワーカードを購入する方法

それでは、週末や繁忙期にサンライズ出雲のシャワーカードをどうやって購入すればいいのか解説しましょう。

筆者は2023年12月30日のサンライズ出雲B寝台のチケットを購入したので、確実にシャワーカードを確保できるよう、かなり早めに東京駅に行くようにしました。

まず注意したいのは、シャワーカード販売機は3号車・10号車に設置されていますが、隣の4号車・11号車の乗車口からアプローチしたほうが近いことです。

下の図で確認してほしいのですが、3号車・10号車の乗車口から乗るとシャワーカード販売機は客室を抜けた奥のほうに位置するため、シャワーカードを購入する人の待機列は4号車・11号車側に形成されるのです。

3号車・10号車のシャワーカード販売機は、4号車・11号車の乗車口からアプローチしたほうが近いので、購入希望者の待機列もこちら側に形成されることになります(図は筆者作成)

また、東京発→出雲市行のサンライズ出雲は21時25分ごろに入線してくるので、週末や繁忙期はそれまでに東海道線9番線ホームの4号車・11号車の乗車口に並んだほうがいいでしょう。

たとえば、2023年12月30日の場合、筆者が20時55分に東海道線9番ホームに着いたとき、11号車乗車口にはすでに7人ほど並んでいました。

21時過ぎには20人前後の人が並んでいたので、誰かがシャワーカードを複数枚買ってしまうと、この待機列の後ろに並んでいる人でも買えない可能性があるのです。

こちらは11号車乗車口の様子。21時前にはすでにシャワーカード購入者の待機列ができていました。21時25分にサンライズ出雲が入線してきたときは、20人ほどが並ぶことに……(筆者撮影)

幸い筆者は待機列の8番目だったので、そのまま11号車の乗車口から入って無事にシャワーカードを購入することができました。

シャワーカードの価格は1枚330円です。1,000円札でも購入できますが、釣銭切れになっている可能性もあります。できるだけ事前に硬貨を用意しておいたほうがいいでしょう。

ちなみに、1,030円入れて700円のお釣りをもらいたいときは、先に硬貨を30円入れるのがコツ。1,000札を先に入れてしまうと、そのまま決済されてお釣りとカードが出てきてしまいます。

サンライズ出雲のシャワーカードの購入はひとり一枚購入が原則で、もし使わなくても、払い戻しはできません。

なお、シャワーカード販売機の横には以下のような注意書きが貼ってありますので、事前に内容を確認しておいたほうがいいでしょう。

【注意書き】

・購入はひとり1枚でお願いします。
・紙幣は1,000円札のみ利用できます。
・貨幣を併用する場合は硬貨を先に投入してください。
・車内での両替は致しかねます。
・使用の有無に関わらず、購入されたシャワーカードの払い戻しは致しかねます。
・車内ではタオルの販売は行っていません。

こちらがシャワーカード販売機です。金額は1枚330円で左上に緑色のランプで「販売中」と表示されていれば購入できます(筆者撮影)

これが実際に筆者が購入したサンライズ出雲のシャワーカード。もし、使わなくても払い戻しはできませんのでご注意を!(筆者撮影)

21時50分に東京駅を出発したときには、すでにシャワーカードは売り切れていました。やはり週末や繁忙期には、サンライズ出雲の入線前に待機列に並ばないと買えないでしょう(筆者撮影)

サンライズ出雲のシャワールームの設備は?

それではサンライズ出雲のシャワールームの設備について確認しておきましょう。

まず、シャワー室にはドライヤーがあり、シャンプーとボディソープが設置されています。しかし、ボディタオルとバスタオルは用意されていないので、持参しなければなりません。

また、B寝台にはスリッパと寝間着が用意してありますので、シャワールームに行くときは寝間着に着替えてからスリッパで移動するのがオススメです。

ただし、ノビノビ座席はスリッパや寝間着の用意がないので、自分でサンダルや寝間着などを用意したほうがいいでしょう。

シャワーカードを購入すれば、シャワールームは出雲市駅到着までの間いつでも利用できますが、東京駅を出てからしばらくは利用者希望者が多く、シャワールームの外で待機している人も見かけました。

シャワーが利用できるのは6分間ですので、通常は10〜15分ほど待てば、利用できるでしょう。

こちらがドアを開けてすぐの脱衣所にあるドライヤーです。ドライヤーに使用時間制限などはありません(筆者撮影)

こちらはシャワー室内に設置されているボディーソープとシャンプーです。ただし、ボディタオルとバスタオルはないので、必ず持参しましょう(筆者撮影)

B寝台にはスリッパと寝間着が用意されていますが、ノビノビ座席はスリッパや寝間着がないので、自分でサンダルや寝間着などを用意したほうがいいでしょう(筆者撮影)

脱衣所には大き目のかごがあるので、ここにバスタオルや寝間着、下着などを置いておけます(筆者撮影)

サンライズ出雲のシャワールームを使う方法

シャワールームは誰かが使っていると、入り口ドア左側のランプが「使用中」と赤く光っていますので、ランプが消えていれば使用できます。

シャワールームに入ったら、まず扉のカギを閉めましょう。次にドライヤーの下にあるカード読み取り口にシャワーカードを挿入すると、すぐにカードは返却されて使用済みになりますので、カードを抜き取ります。

これで6分間シャワーが利用できるようになりますが、これ以降にドアのカギを開けてしまうと、その時点でシャワーのタイマーが「0」にリセットされてしまいますので、ご注意ください。

シャワールームに入ってタイマー下にある緑色の「START」ボタンを押すと、シャワーが出てカウントダウンが始まりますが、赤い「STOP」を押すとシャワーが止まり、カウントダウンも一時停止されます。

髪の長い人はもっと時間がかかるかもしれませんが、筆者は短髪なので3分ほどで髪の毛と体を洗うことができました。

シャワールームから出たら「シャワールーム洗浄ボタン」を押します。すると、30秒ほどでシャワールーム内が洗浄されますが、このときは必ずドアをしっかりと閉じてからボタンを押すようにしましょう。

ドライヤーで髪を乾かして着替えたら速やかに退室します。ちなみに、ドアのカギを開けると、残り3分あったタイマーは「0」にリセットされていました。

こちらが10号車のシャワールーム入り口です。誰かが使っていると、入り口ドア左側のランプが「使用中」と赤く光っています(筆者撮影)

シャワールームに入ったら、まず入り口のカギをかけましょう(筆者撮影)

入ってすぐの脱衣所の壁に「シャワールームごあんない」がありますが、ここの表示が「カードを入れてください」とあれば利用可能です(筆者撮影)

ドライヤーの下にあるカード読み取り口に、シャワーカードを挿入しましょう。読み込むとすぐにカードは返却されて使用済みになります。カードは記念に持ち帰って大丈夫です(筆者撮影)

服を脱いだら右手側のドアを開けてシャワールームに入ります。まずは、シャワーヘッドの位置を確認しましょう。レバーで高さは調節できます(筆者撮影)

シャワーが出る時間は6分間です。緑色の「START」ボタンを押せばすぐにシャワーが出て、カウントダウンが始まります(筆者撮影)

もちろんシャワーの温度も調節できますので、自分の好みに合わせて使用しましょう(筆者撮影)

赤色の「STOP」ボタンを押すとシャワーが止まります。時間が残っていれば、再度「STRAT」を押せばシャワーが出ます(筆者撮影)

シャワーが終わったら、次に使う人のために「シャワールーム洗浄ボタン」を押しましょう。このとき、シャワールームの扉は必ずしっかり閉めておきます(筆者撮影)

シャワールームのカギを開けると、シャワーの時間が残っていても「0」にリセットされてしまいますので、ご注意ください(筆者撮影)

まとめ|シャワーカード購入は車両が入線する前に並ぶこと!

いかがでしょうか? 筆者はサンライズ出雲に数回乗車していますが、今回初めてシャワールームを利用してみました。

そもそも、繁忙期にサンライズ出雲のチケットを取るのは大変ですが、シャワーカードも20枚限定なので、どうしても利用したい場合は、車両が入線する前に並んでおくことをオススメします。

ちなみに、筆者は岡山駅を通過して伯備線に入ってからシャワーを利用しましたが、山間部を通過するため、かなり揺れて大変でした。

やはり、平地の東海道線や山陽本線を走っているときに利用したほうが揺れが少なくて快適でしょう。

すずきあきら
編集・ライター。パソコン通信時代からネットワークに接しWi-Fiやインターネット、SNSなどに精通。30年に渡って、パソコンやスマホ関連のムック本や雑誌記事を手がけてきた大ベテラン。最近は格安SIMなどのケータイ料金やアプリ、通信費全般の記事を執筆することが多い。

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