JR東日本・西日本の“密”回避策「通勤ラッシュを避けるとお金がもらえる」が成功するか微妙なワケ

2019年は「キャッシュレス元年」とも呼ばれた年であることは、あなたももう耳にタコができるほど聞いたセリフかもしれない。官民が一体となり様々な還元キャンペーン等を行うなど、キャッシュレス化へと大きく舵を切った結果、広く普及する結果となった。そんなキャッシュレス決済のひとつであるICカード決済の「ICOCA」でも、2021年春から新たなキャンペーンが始まるようだ。しかし、その施策がどれほどの効果を発揮できるかは未知数で…。
今回は、そんな交通系ICカード決済とそれを使った様々なキャンペーンについて語りたい。

Suicaに負けじとICOCAが打った混雑緩和策

ICOCAのキャラクターはカモノハシだそうだ

 JR西日本は12月16日、来春から通勤電車の混雑緩和を狙って「ピーク時を避けて通勤した人へのポイント還元」を始めることを明らかにした。発表の中で紹介された案では、ICOCA定期券が対象で、「午前7時から9時のピーク時を避けて9時半~10時に改札を出た通勤客のICOCAに20円分のポイントを付与する」といった方式を検討しているという。京阪神エリアの駅から大阪駅や天王寺駅などの大阪都心部の駅に向かう通勤定期券の利用者が対象とされ、“通学”定期は対象外という方針も明かされている。
 11月にはJR東日本も類似したキャンペーンを“1年間限定で”実施すると発表しており、JRが東西ともに足並みを揃えたような恰好だ。

通勤時の混雑した駅構内も避けられるなら避けたいという人が多いはずだ

 通勤客にとっては、「通勤ラッシュを避けるとお金がもらえる」というのはまさに一石二鳥のキャンペーンだ。早起きが得意な人なら出勤を前倒ししてもいいし、時間に融通を利かせやすい職業の人であれば出勤時間を後ろ倒しして対応することもできるだろう。
 しかし注意していただきたいのは、「お金が入るのは『通勤客』」という部分だ。企業には一銭の利益にもならないことは言うまでもない。少し前から流行しているフレックス制の勤務も、「勤務時間を遅くしてしまうと、朝かかってくる取引先からの電話に対応することができないから」という理由で取り入れない企業も少なくない。そんなデメリットを抱えたうえで、企業側に直接的なメリットのない施策を受け入れるところがはたしてどこまであるのかは甚だ疑問である。

 “密”を回避するためのアイデアとしては良い今回の施策だが、それが実現するかは会社の度量に大きく左右されることだろう。コロナ禍で大きくダメージを受けた企業が数多く存在する中で、それでもこの施策に協力するような企業は本物のホワイト企業と言えるのかもしれない。

参照元:JR西『時差出勤でポイント還元』導入を発表 ラッシュ避けたら“20円”お得に【MBS】

※サムネイル画像(Image:PM88 / Shutterstock.com)

オトナライフ編集部
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