AppleのAirTag(エアタグ)は実際どんな用途で使うと便利なの?おすすめの使い道

AirTag(エアタグ)とは、Appleが開発した紛失防止のスマートトラッカーです。

AppleのAirTag(エアタグ)は実際どんな用途で使うと便利なの?おすすめの使い道1(Image:dreii / Shutterstock.com)

AirTagはiPhoneやiPadなどのApple製デバイスとペアリングすることで、位置を調べることが可能。たとえば財布などを失くしたとき、財布の中にエアタグを入れておけば、iPhoneからすぐに位置情報を確認できます

AppleのAirTag(エアタグ)は実際どんな用途で使うと便利なの?おすすめの使い道2

AirTag(エアタグ)は2023年9月にリリースされたiOS 17で最大5人まで共有可能に。持ち主と事前に招待されたAppleユーザーがそのAirTagの位置情報を確認したり、音を鳴らすことが可能です(画像はApple公式サイトより転載)

一方、AirTag(エアタグ)の位置情報の更新は意外と遅く、特性上、周囲にAppleユーザーが少ない場所では位置情報そのものが更新されにくいという一面も。またAirTag(エアタグ)自体に通報機能などはなく、見守り機能としては手薄なことも。

では実際のところ、AirTag(エアタグ)はどのような用途で使うと便利なのでしょう?おすすめの用途を紹介します。

そもそもAirTag(エアタグ)とは?

エアタグは、直径31.9mm、厚さ8mmの小さな円形のデバイスです。

表面にAppleのロゴが刻印されており、裏面にはユーザーが自由に文字や絵文字を刻印できるサービスも。また、専用のキーリングやループなどのアクセサリーを使って、様々なモノに取り付けることができます(画像は筆者撮影)

実はAirTag(エアタグ)自体にはGPSは内蔵されていない

勘違いしている人も少なくありませんが、実はAirTag(エアタグ)にはGPSは内蔵されていません。

実はAirTag(エアタグ)自体にはGPSは内蔵されていない1

AirTagは、Bluetoothと超広帯域無線技術(UWB)を使って、近くにあるApple製デバイスと通信します。そして、そのデバイスが持つ位置情報をiCloudに送信し、エアタグの位置を更新します。このようにして、エアタグは世界中にある数億台のApple製デバイスを利用して、自分の位置を知らせる仕組みになっています(画像は筆者撮影)

使い方は簡単!モノを探す手順も分かりやすい

AirTagを購入したら、まずはiPhoneやiPadに近づけてペアリングします。そのときに、AirTagに名前を付けることができます。例えば、「鍵」や「財布」、「カバン」など、AirTagが付いているモノに合わせた名前を選ぶと便利でしょう。

ペアリングが完了したら、「探す」アプリでエアタグの位置を確認できます。「探す」アプリでは、「人」「デバイス」「持ち物」「自分」の4つのタブがあります。「持ち物」のタブでは、自分が登録したエアタグの一覧が表示されます。そこから、探したいエアタグの名前を選ぶと、マップ上でその位置が表示されます。

AirTag(エアタグ)を紛失した場合の挙動は?

AirTag(エアタグ)は持ち主から一定以上の距離が離れている場合、かつ8~24時間経過すると本体がランダムに音が鳴る仕様になっています。これは一時期AirTagがストーカー行為に悪用されていたことを踏まえた仕様。

さらに、自分のものではないAirTagを一定期間持ち歩いている場合、そのiOSユーザーに「トラッキング通知」と呼ばれるメッセージが届く仕組みとなっています。

AirTag(エアタグ)を紛失した場合の挙動は?1

【1】トラッキング通知をタップすると、AirTagの移動範囲が赤い線で記されます。【2】「サウンドを再生」をタップするとAirTag本体の音を鳴らすことが可能です

AirTag(エアタグ)の便利な用途・使い道

では、AirTag(エアタグ)の便利な使い道についてご紹介します。

鍵や財布など貴重品の紛失防止

AirTag(エアタグ)は、鍵や財布などよく使う貴重品に付けておくと便利です。

鍵や財布など貴重品の紛失防止1

AirTag(エアタグ)をたとえば鍵につけると、出かける前に鍵を探す時間を短縮させることができます。また、財布などの貴重品に入れておくのもおすすめ。落としたときにすぐに探すことができます

子どもの位置情報把握・迷子の防止

AirTag(エアタグ)を子どもに持たせておけば、万が一の迷子の防止に役立ちます。

子どもの位置情報把握・迷子の防止1

たとえば外に遊びに行く子どものバッグなどにつけておけば、「何分前までは確実にそこにいた」という目星を付けることが可能。親の安心に繋がります

リモコンに付ける

テレビのリモコンはどこに置いたか分からなくなる典型的なアイテムのひとつ。iPhoneから「探す」モードにして音を鳴らせばすぐに見つけることができます。

ペットの首輪につける

AirTag(エアタグ)はやや厚みはありますが、大きさ自体は500円玉サイズ。愛猫や愛犬の首輪に付けてもさほど邪魔にならないため、ペットの大まかな位置情報を把握するのにも役に立ちます。

ペットの首輪につける1

たとえば「あれ、今日猫ちゃんを一度も見ていないな」という時に位置情報を確認し、自宅に居るのが分かれば「なんだ、今日はたっぷり寝ているだけか」と安心感があります(筆者撮影)

荷物に付けてロストバゲージ対策

AirTag(エアタグ)は、旅行や出張などで荷物を預けるときに使用するのもおすすめ。

荷物に付けてロストバゲージ対策1

空港などでのロストバゲージは、せっかくの旅行が台無しになります。AirTag(エアタグ)があれば荷物の位置情報を追うことができ、なおかつ上のスクリーンショットの通り「サウンドを再生」というメニューがあるため音を鳴らすこともできます

愛車のバイクの盗難対策

万が一、愛車のバイクが盗難被害に遭った場合でも、AirTag(エアタグ)をつけていればすぐに位置情報を確認できます。なお、盗難防止に使う場合、すぐに分かる場所につけておくと捨てられてしまう可能性があるため、ケースなどに入れ、分かりにくい場所に付けておくようにしましょう。

パスポートケース

パスポートは「絶対になくしたくないモノ」の代表格でしょう。パスポートケースにAirTag(エアタグ)を入れておけば、紛失防止にも盗難防止にも役立ちます。

ちなみに女優のエマ・ワトソンもパスポートケースにAirTagを付けているそう。VOGUEの動画企画「IN THE BAG」の中で、分かりやすい青いパスポートケースにAirTagをつけていることを明かし、「なくすことは絶対にない」と断言していました。

でも実際、AirTag(エアタグ)の追跡機能はどれくらい正確なの?

AirTag(エアタグ)はその正確さや有用性にある程度の制限があります。ここでは、AirTagの追跡機能の注意点をいくつか紹介します。

周りにAppleユーザーが居ないと位置情報は更新されない

AirTag(エアタグ)には、GPSが搭載されていないので、周りにApple製デバイスが居ないと位置情報は更新されません。

周りにAppleユーザーが居ないと位置情報は更新されない1

たとえば筆者はお盆の時、実家の近辺でAirTag(エアタグ)を少し離れた場所に置き、わざとその場を去るなどとして利用してみたのですが、人通りの無い場所では少ししか離れていない場所でも「経路」で14分といった表示が出るなど「距離」や「所要時間」の計算に不正確さが見られました。これはやはりAirTag(エアタグ)そのものにGPSが搭載されていないことのデメリットと言えるでしょう

人口の少ない地方では有用性がやや劣る

先述した通り、AirTag(エアタグ)は周囲にiPhoneユーザーがいるからこそ使えるもの。たとえば限界集落などで子どもにAirTagを付けて場所を把握しようとしても、なかなか位置情報を捉えてくれない可能性は充分考えられます。

リアルタイムの位置情報の更新は難しい

AirTag(エアタグ)は、GPSが搭載されていないので、リアルタイムで位置情報を更新することは困難です。つまり、エアタグが付いているモノが動き回っている場合は、リアルタイムにはなかなかその動きに追従できません。

たとえば、ペットや子どもが走って遠くへ行ってしまった場合や、バイクや荷物が盗まれて移動された場合は、「探す」アプリで表示される位置情報は遅れたりずれたりする可能性があります。

AirTag(エアタグ)には悪用のリスクは無いの?

AirTag(エアタグ)はしばしばストーカー行為への悪用が懸念されてきました。

AirTag(エアタグ)には悪用のリスクは無いの?1

一方でAppleはこのストーカー行為への悪用への対策を講じており、先述した通り、所有者から一定時間離れると鳴る仕組みや、「トラッキング通知」で他人のAirTagが長時間近くにある場合にメッセージが送られるようになっています

なお、AirTag(エアタグ)によるストーキング対策については以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

まとめ

今回はAirTagの仕組みや特徴、そしておすすめの使い方について解説しました。500円玉大程度の小さなサイズ感なので邪魔になりにくく、iPhoneやiPadとペアリングして簡単に使用できるため、非常に人気があります。物をどこに置いたか分からなくなりがちな人や、物を紛失した経験がある人、大切な持ち物を持っている人にはおすすめしたいアイテムです。自分に合った使用方法で活用してみてください。

オトナライフ編集部
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