もう安心? まだ不安? コロナ禍で足が遠のいたフィットネスジムの現在地

2020年初頭から世界で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症。日本国内でも様々な産業が大打撃を受けているのだが、フィットネスジムはその中でもダメージが大きい業界のひとつかもしれない。
今回は、現在のジムの利用の度合いや健康への影響などを見ていきたい。

現在も、過去の不安が拭い去れないフィットネスジム業界

コロナ前はジムに通っていた、という読者も多いのではないだろうか

 日本でも4月に緊急事態宣言が発令され外出の自粛が求められるなど、コロナ禍で人々の生活は大きな変化を迎えたことは周知の事実だ。外食やレジャー施設を訪れる機会は減り、テイクアウトを実施する飲食店が増加したり施設を利用する際にもマスク着用・少人数にしたりと、様々な感染対策が奨励されている。

 そして個人利用が多いにも関わらず利用が自粛されがちな施設のひとつにフィットネスジムがある。全国各地のジムでクラスターが発生し、直接の接点がない相手から「いつ感染するかわからない」という恐怖もあって多くのジムで退会者が続出したという。
 エステサロンのBloomが緊急事態宣言発令前にジム等に通っていた人を対象として実施した調査でも、52.0%と実に半数以上の人が「現在はジム等に通っていない」と回答。感染のピークは7月末に迎えたと言われ、当時と比べて感染者数も減少傾向にあるものの、やはり「クラスターが発生した施設」というイメージはいまだ払拭できていないことが明らかになった。

ジョギング・ウォーキングは外でできる運動の代表だ

 一方でジムを利用しなくなった人の運動量の変化は、やはり運動量が減る人のほうが多いこともわかった。「非常に減った」「減った」という回答が80%以上を占め、運動するために“ジムに通う”という目的意識が重要であったことが窺える。

 加えて「週に一度も運動をしていない」という人も多く、コロナ禍でジムを利用しなくなった人のうちの49.8%にのぼったという。ジムであれば「会費を払っているから行かないと損」という損得勘定も影響して行く気になっていた人も、自発的にジョギングに出るなどは億劫だし何より自宅の外に出た際の感染リスクを排除しきれないという不安が頭をよぎってしまうのかもしれない。
 また、ウォーキングなどの運動をしている人の中にも「モチベーションの低下」や「一人で続けていける気がしない」といった悩みを抱えている人が多数いることも判明。現在は運動を継続しているが、これが3ヶ月後・半年後となったときにまだ続けているのかは本人ですらわからないだろう。

 現在、国はGo To トラベルやGo To Eatといった経済再生に注力している。これらのキャンペーンは利用者も多く、日本全国の経済が回復していくためのカンフル剤になることは間違いない。
 しかし国民の健康増進をおろそかにしていると、数年後・数十年後に保険料などで手痛いしっぺ返しを受けることになる。経済だけでなく健康を守ることも、長い目で見て国の経済のためになるだろう。現在は感染対策を徹底しているジムも少なくないし、そろそろ「Go To フィットネス」を始めてもいい頃合いなのではないだろうか。

参照元:【コロナ禍の運動習慣に関する調査】感染リスクを懸念して運動不足になる人急増!ジムに行かなくてもいつでもどこでも効果的に体を鍛える方法とは?【Stauetic(Bloom)

オトナライフ編集部
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