「ちょっと待った!」マイナンバーカードとそのサービスの紐づけ、ほんとに大丈夫?

社会保険や税金業務の効率化を狙いに2016年導入された、すべての国民に12桁の番号を振り分ける「マイナンバー」制度。それに伴い現在、マイナンバーの有効活用先として、新たな身分証明書として作られ政府が広く流通を目指しているのが「マイナンバーカード」だ。
氏名に加えて生年月日や居住地のデータも紐づけることができるマイナンバーカード。その情報性の高さをプロモーションや広告活動に生かすことができないかと、現在新たなサービスの発表が続いている。その一つとして発表されたのが、JR東日本による交通系ICカードとマイナンバーカードの紐づけによる特典サービスだ。
個人情報を駆使して、消費者に的確なサービスや特典が用意されるという触れ込みは魅力的で便利だと感じる一方で、連動には思わぬ落とし穴も。今回はマイナンバーカードという個人情報の扱い方の注意点について迫っていく。

ピンポイントで特典を受けられる!それは魔法のサービスのようだが…?

交通系ICカードとマイナンバーカードの紐づけがスタート

 JR東日本とその系列会社であるJR東日本メカトロニクス、さらに一般社団法人ICTまちづくり共通プラットフォーム推進機構の3社は、交通系ICカードとマイナンバーカードを紐付けることによって特典を受けられるサービスを、群馬県前橋市の市民に向けて開始することを発表した。
 利用者が該当地域でICカードを利用するたび、居住地や年齢をマイナンバーの情報から読み取り、ニーズに合わせた的確な特典を受けることができるという。
 紐づけておくだけで、特典が受けられるという手軽さから、多くの人が「とりあえずは…」の気持ちでサービスの登録は進んでいくのではないだろうか。該当地域では、マイナンバーカード取得率の底上げを図る起爆剤としての役割も期待されている。

あたらしいサービスにはどんな危険が潜んでいるかわからない

 マイナンバーカードの取得率増加に伴い、“紐づけサービス”は今後ますます増えていくと考えられる。例えば、キャッスレス決済サービスに紐づけることで、地域別のクーポンや、年齢に応じた還元率の導入が可能だ。企業が利用を促したい層に対して、ピンポイントでキャンペーンを展開することもできるだろう。企業のマーケティングの効率化という側面以外にも、消費者側にも自分のニーズに合ったサービスを的確に受けることができるメリットも。ターゲットを絞った質の高いサービスを受けられるというのならば、紐づけサービスが楽しみになる人も少なくないだろう。

 しかし一度立ち止まって考えてみると、いくらお得だからといって手あたり次第に紐づけをしてしまうのは危険かもしれない。マイナンバーカードは、新たなかたちの身分証明書であり個人情報の塊だ。2020年9月には、ドコモ口座からの大規模な不正引き落とし問題が発生するなど、電子決済という「新しいサービス」のシステムの穴を突いた犯罪が発生している。マイナンバーカードを紐づけたサービスが不正利用されるという可能性も大いに考えられる。
 一度、インターネットに流失してしまったデータは回収が困難だ。公的な証明書であるマイナンバーカードの個人情報が流失してしまった場合、そのダメージは計り知れない。“便利”“おトク”の言葉に踊らされずに、「本当に信頼できるサービスか」を吟味して慎重に紐づけるサービスを選択することが求められるのかもしれない。

オトナライフ編集部
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