「利用通知」が届くクレカなら不正利用を見抜ける!「楽天カード」や「三井住友カード」などおすすめのカードを紹介

近年、クレジットカードの不正利用が増加しているという。その被害規模は2020年の1年間だけで251億円にも上る。そこで最近は、ユーザーがクレカの不正利用にいち早く気がつくように、クレカを利用するとメールなどで利用通知が届くようになっているのをご存じだろうか? これなら、身に覚えのない利用があればすぐに分かるので、安心してクレカを利用できるはずだ。そこで今回は、利用通知サービスがある安心なクレカを紹介するとともに、その設定方法も解説したいと思う。

クレカの不正利用被害はなんと年間251億円超!

アナタは普段の買い物でクレジットカード(以下クレカ)を利用しているだろうか? 近年、スマホ決済が普及してきたとはいえ、クレカは月末にまとめて後払いができるし、ネットショッピングの決済には今でもクレカを使っているという人も多いだろう。もちろん、クレカには海外旅行保険やショッピング保険、コンシェルジュサービスなど、スマホ決済にはないお得なサービスもあり、できるビジネスパーソンなら、ステータスとしてゴールドやプラチナカードなどを所持しているかもしれない。

そんな身近で便利なクレカだが、一般社団法人日本クレジット協会の「四半期調査:クレジットカード不正利用被害額調査」によると、2015年の被害額は120.9億円だったのに対し2020年の被害額は251億円と、ここ5年で急激に増加している。もちろん、クレカなら万一不正利用されても補償されることが多いので、さほど神経質にならなくてもよいが、自分のクレカが誰かに勝手に使われてしまうのは気分が良くないだろう。

そんなときは、メールで利用通知がすぐに届くクレカが安心だ。もし、身に覚えのない利用があった場合は、すぐにクレカ会社に連絡して被害を食い止めることができる。そこで今回は、利用通知が設定できる安心なクレカ会社と、その設定方法を解説しよう。

メールで利用通知が届くクレカなら、不正利用を防止できて、安心して買い物ができるだろう

「楽天カード」なら速報版で翌日には利用通知が届く!

(Image:rakuten-card.co.jp)

会員数2,100万人以上という 大人気の「楽天カード」は「カード利用お知らせメール」と「【速報版】カード利用お知らせメール」の2種類が利用できる。とくに【速報版】は決済の翌日には登録したメールに、クレカ利用内容が通知されるので、万一身に覚えのない買い物があればすぐに分かるはずだ。ちなみに【速報版】では、500円未満の利用についてはメール通知されないので、コンビニでジュースを買ったくらいでいちいち利用通知メールが来ないのがありがたい。

楽天カードの 「カード利用お知らせメール」を設定するには、まず「楽天e-NAVI」にログインして、メニューの「あんしんサービス(セキュリティ)」から「カード利用お知らせメール」をクリックする。次の画面では「カード利用お知らせメール」と「【速報版】カード利用お知らせメール」が設定できるので、スマホで受信できるメルアドを登録すればOKだ。これで、「カード利用お知らせメール」は最短で2日後、「【速報版】カード利用お知らせメール」なら最短で翌日にメールが送られてくる。

楽天カードは、クレカの利用があると翌日には「【速報版】カード利用のお知らせ」がメールで届く。金額が確認できるので、巨額の不正利用ならすぐに判断できるだろう

スマホで「楽天e-NAVI」にログインして、画面左上の「メニュー」をタップ(左写真)。次に「あんしんサービス(セキュリティ)」を選択しよう(右写真)

「カード利用お知らせメール」を選択したら(左写真)、「カード利用お知らせメール」と「【速報版】カード利用お知らせメール」を“受信する”に設定し、メルアドを登録する(右写真)

「エポスカード」は利用するとすぐに通知が送られてくる

(Image:eposcard.co.jp)

マルイ(丸井)が発行する「エポス(EPOS)カード」は、最近縦型デザインに変更されてタッチ決済にも対応した。もちろんエポスカードも「カード利用通知サービス」に登録することで、すぐに利用通知メールが送られてくるが、利用通知メールには利用金額だけでなく利用場所も表示されるのがうれしい。また、1,000円未満の場合は利用通知されないようになっている。

利用通知の設定方法は「エポスカード」の公式サイト「EPOS Net」を開き、「サービス・機能お申し込み」のメニューから「安心・安全サポートサービス」を選択。「カード利用通知サービス」をタップしたら、登録・変更画面で「通知を受ける」にチェックを入れて「変更する」を押せばOKだ。

こちらがエポスカードの利用通知メール。利用から短時間で利用金額と利用場所が通知されるので、より安心だ

「EPOS Net」にログインしたら「お支払い予定額」をタップ(左写真)。次に画面右上の「サービス・機能お申し込み」を選択しよう(右写真)

「各種お申込み」では「安心・安全サポートサービス」をタップし(左写真)、「カード利用通知サービス」を選択しよう(右写真)

登録・変更画面で「通知を受ける」を選択して、「変更する(確認画面へ)」を押せばOKだ

 

ナンバーレスで安心な「三井住友カード」はアプリで通知!

(Image:smbc-card.com)

最近、カードにクレカ番号や有効期限などが記載されていない“ナンバーレス(NL)カード”を発行して、セキュリティを高めているのが 「三井住友カード」だ。とくに「三井住友カード(NL)」はコンビニとマクドナルドの利用で最大5%もポイント還元されるので、新規入会した人も多いだろう。

そんな三井住友カードでは、公式アプリ「Vpass」による通知とメールでの利用通知の2つに対応している。 とくにVpassでの通知なら、メール以上に簡単にスマホで確認できるはずだ。Vpassの通知を設定するには、アプリの画面右下にあるメニューをタップして、「アプリ設定」を開いてオンすればいい。

次にメールでの利用通知は、「メニュー」画面で「サポート」を選択して「ご利用通知サービス」をタップ。「ご利用通知サービス」画面で「変更する」を押したら、「通知有無」で「通知する」を選択しよう。また、「通知対象金額」で「通知金額を指定する」を選び、500円程度に設定しておくと少額決済は通知されなくなる。なお、「通知方法」で「Vpassアプリでプッシュ通知も受け取る」にチェックを入れることでも、アプリの通知を受け取れるようになるぞ。

Vpassアプリの通知を有効にするには、ホーム画面右下の「メニュー」をタップ(左写真)。次に「アプリの設定」を選択しよう(右写真)

アプリ設定画面で「アプリ通知設定」を選択したら(上写真)、「アプリ通知」をオンにすればOKだ

メールによる利用通知サービスは「メニュー」から「サポート」を選択し(左写真)、次に「ご利用通知サービス」をタップする(右写真)

「ご利用通知サービス設定紹介」画面で「変更する」を押したら(左写真)、「通知有無」で「通知する」を選択しよう。また、この画面で「通知対象金額」を指定したり、Vpassアプリのプッシュ通知も指定できる

「Visa LINE Payクレジットカード」はLINEで通知が届く!

(Image:pay.line.me)

最後に、LINE Payの公式クレカ「Visa LINE Payクレジットカード」を紹介しよう。Visa LINE Payクレジットカードは2022年4月末までは通常の買い物で2%もポイント還元されるお得なクレカで、タッチ決済にも対応している。ただし、LINE Payアプリに登録してチャージ&ペイで利用すると還元率が0.5%還元になってしまうのが悩ましい。また、Visa LINE Payクレジットカードは三井住友カードが発行しているものの、三井住友カード(NL)のように「Vpass」アプリによる通知機能には対応していない。その代わり、LINEのトークの「LINEウォレット」を開くと、利用直後に通知が届くようになっているので、こちらも安心して利用できるだろう。

Visa LINE Payクレジットカードは「Vpass」アプリで利用通知機能は利用できないが、LINEのトークに利用通知が届くので分かりやすい

いかがだろうか? 現在、利用通知を受け取れるクレカは非常に増えているので、ぜひ利用通知を設定して不正利用の早期発見に努めよう。もちろん、不正利用が見つかったらただちにクレカ会社に電話してカードを止めてもらう必要があるが、この場合はカードが再発行されてクレカ番号が変わってしまう。そのため、自動引き落としになっているクレカ情報をすべて変更することになり、かなり面倒なことになる。そんなときは、アプリでクレカの利用を「一時停止」にしよう。これなら事実関係を調べた結果、実は勘違いで不正利用はなかったときに、ダメージが少なくて済むのだ。

ちなみに、いきなり数十万円の買い物をされればすぐに不正利用だと分かるが、なかには少額な買い物を繰り返す者もいる。実際に、筆者の妻はクレカを不正利用され、毎月1,500円〜2,000円程度の少額な買い物を4カ月間も繰り返されたことがあるのだ。金額が少なくても身に覚えのない利用がないか、クレカの利用通知は毎回しっかり確認したほうがいいだろう。

●一般社団法人日本クレジット協会「四半期調査:クレジットカード不正利用被害額調査」(PDF)は→こちら
●楽天カード(公式)は→こちら
●エポスカード(公式)は→こちら
●三井住友カード(公式)は→こちら
●Visa LINE Payクレジットカード(公式)は→こちら

文=藤原博文/編集・ライター

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