キャッシュレス化とはいえ、高校生はまだ「現金主義」が半数【MMD研究所】

MMD研究所が、クレジットカードのビザ・ワールドワイド・ジャパンと共同で「高等学校の金融教育必修化に関する意識調査(高校生と親のお金に対する意識)」を実施した。ここ数年で急速に進んだキャッシュレス化の波のなかで、今の高校生たちは自分のお金をどのように管理しているのだろうか。

高校生は「現金」主義が約半数に

親のキャッシュレス利用率が高くても、子どもの利用は半数程度に(「MMD研究所」「ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社」調べ)

アンケート調査は予備調査で15歳~69歳の全国の男女50,000人に、本調査で高校生481人、高校生の親1,000人の計1,481人を対象に実施されている。

「直近1年間の高校生とその親の現金とキャッシュレスの利用比率」では、高校生の親たちの90%が「現金とキャッシュレスの併用利用」もしくは「キャッシュレスのみ利用」と回答するなどキャッシュレスが圧倒的だったのに対して、高校生は「現金のみ利用」が47.3%と約半数を占めた。

また、高校生の自身によるお金の管理について尋ねた質問では「自分で管理している」と答えたのが全体の50.1%。さらに、その管理方法としては「財布の中身のみで残高を確認している」が29.3%と最も多く、続いて「銀行口座の残高をアプリで確認して管理している」が21.7%、「紙媒体(家計簿・お小遣い帳など)で管理している」が20.2%となっている。

高校生のお金の管理方法、1位は「財布の中身のみで残高を確認している」(「MMD研究所」「ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社」調べ)

さらに「自分名義の銀行口座の所有」についての質問では、61.7%が「所有している」と回答していた。お年玉など、まとまった金額を貯蓄しておく、親が預かったお金を入れておくためなどの目的が考えられそうだ。

自分名義の銀行口座所有率は61.7%(「MMD研究所」「ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社」調べ)

金融教育が2022年4月から高校では必修科目に

キャッシュレス化だが、まだまだ「目に見えるお金」一般的?

高校生では、まだ「目に見えるお金」でやりくりするというスタイルが一般的であることがわかる。一方で「目に見えないお金」の扱いを含めた金融教育が、2022年4月から高校で必修化されている。

内容は、経済や金融に関する知識や判断力などの金融リテラシー、資産形成のしかたなどを学ぶもの。昔の資産形成といえば、預貯金が主流だったが、今の時代は預貯金の金利も低く資産を増やすには投資などの資産運用が不可欠となる。また成人年齢の引き下げにより、クレジットカードやローンの契約が18歳から可能になったという背景もある。子どもたちはこれまでより早い時期から、金融トラブルを身近なものとして捉える必要があるのだ。

「お金に関する知識を学ぶ機会のなかった、われわれ大人はどうすればいいのか?」と思った人には、金融庁がネット上で無料公開している高校生向け教材「基礎から学べる金融ガイド」がオススメだ。家計管理から投資、金融トラブルの対策まで、やさしく解説してあるのだ。今からでも遅くない、一度目を通してみてはいかがだろうか。

出典元:「高等学校の金融教育必修化に関する意識調査(高校生と親のお金に対する意識)」【MMD研究所
出典元:基礎から学べる金融ガイド(PDF)【金融庁

※サムネイル画像(Image:metamorworks / Shutterstock.com)※画像は一部編集部で加工しています

オトナライフ編集部
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