2020年一番伸びたQRコード決済は、まさかのau Pay! ポイント大手との連携が勝因か

2020年の1年間で、ますます利用者を増やしたQRコード決済サービス。業界全体として成長を続けているが、12月を迎えてこの1年で一番“伸びた”サービスが判明。約2倍近い成長を見せており、来年もこの勢いは止まらない可能性が出てきた。
今回は、サービス躍進のカギとなった事案を振り返りながら、今まさに戦国の時代を迎えるQRコード決済サービス勢力図について迫っていく。

au Payが大躍進!業界シェアが2倍以上に!

今後の支払いのスタンダードはQRコード決済になっていくだろう

 イプソスでは、2020年1月から毎月、「クレジットカード」、「QRコード決済」、「デビットカード」、「電子マネーとプリペイドカード」、「現金」の利用実態を調査している。消費金額に対して各決済方法を使用している割合と利用回数を読み解くと、QRコード決済の金額割合が緩やかだが毎月上昇していることが判明。10月には調査を始めてから最高値となる11.6%を記録した。
 現金は前月に比べて減少し、キャッシュレス決済のひとつであるクレジットカード決済も減少傾向にあった。日本のキャッシュレス化はQRコード決済がけん引し、今後ますますスタンダードになっていくという流れが見て取れた。
 ではそんな成長著しいQRコード決済の躍進に最も影響を与えたのはどのサービスか。サービスの利用率単体で見れば「PayPay」の一強状態であるが、1月時点からの伸び率でみれば一番の成長を遂げたのは「au PAY」であることがわかった。その他の各サービスともに利用率自体は伸びているが、「楽天ペイ」、「d払い」は約1%程度の上昇。「メルペイ」と「FamiPay」に関しては約0.5%の上昇にとどまっており。au PAYの2倍近い上昇がいかに凄い伸び率かが伝わる。

(Image:Takamex / Shutterstock.com)

au PAYが来年は話題の中心になるかも

 19年4月からサービス開始を開始したau PAYだが、当初は利用者拡大に苦戦をしていた。転機は、20年2~3月に行った「誰でも!毎週10億円!もらえるキャンペーン」ではないだろうか。最大20%をポイント還元するという大規模なキャンペーンにより、一躍知名度を獲得すると、ユーザーを爆発的に上昇させた。そして利用率の大幅アップをさらに後押ししたのが、ローソンなどで利用される「Pontaポイント」との連携だ。au PAYでの決済時にPontaポイントの使用を可能にすると同時に、高配当のポイント還元策をスタートした。対象店舗ではPontaカードの提示とau PAY決済で最大1.5%のポイント還元。ローソンでは常時最大5%を還元するというお得さで、利用者が9,400万人を超えると言われるPonta の会員を組み込むことに成功。大幅に利用率を上昇させた。

 利用率の伸びを見る限り、2020年に一番の躍進を遂げたのはau PAYといって間違いないだろう。まだまだ上位のPayPay、楽天ペイにシェアは及ばないが、今後もこの勢いを持続させていけば上位に食い込むポテンシャルは十分に秘めている。来年にはQRコード決済の勢力図は一新されているかもしれない。自分の利用しているサービスが突然廃止に…なんてことにならないよう、勢力図の移り変わりを注視していきたい。

参照元:QR決済利用がさらに拡大! イプソスがキャッシュレス決済マンスリー調査11月調査結果を発表!【イプソス

オトナライフ編集部
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